最近のノートPCは、気づくと100WクラスのUSB充電器がないと充電してくれないことがあります。
私自身、UGREENの「Nexode 100W」を愛用してきました。
性能や安定性に不満はありませんし、今でも良い充電器だと思っています。
ただ、正直に言うと、重いし、かさばる。
出張や旅行でカバンに入れると、
「充電器だけで、なんでこんなに存在感があるんだろう」と感じることが増えてきました。
もう少し小さくて、軽くて、
それでいて100W出力が出せる充電器はないのか。
そんな条件で探していたときに見つけたのが、今回紹介するNOVOOの100W USB充電器です。
結論を先に。これは“割り切れば買い”
先に結論から書いてしまうと、
このNOVOOの100W充電器は、割り切れる人にとっては十分「買い」です。
もちろん、販売実績の多いAnkerやUGREENと同列で語れるかと言われると、そこは違います。
(とはいえ、特にデメリットも懸念点もないのですが)
ただし、
- 小型・軽量
- 100W出力
- 3ポート構成
- 価格はクーポン込みで3,000円以下
という条件を冷静に見ると、
コスパは正直かなり異常です。
もう、100WのUSB-C充電器が必要な時代
少し前までは、ノートPCのPD充電器としては、
65WクラスのUSB充電器があれば十分でした。
ところが最近は、CPUやGPU性能が上がった影響もあり、
- 高負荷時は65Wでは充電が追いつかない
- メーカー純正充電器が100W指定
- 65Wだと「充電中」表示なのにバッテリーが減る
といった場面が普通にあります。特に最近のWindowsノートPCは顕著です。
結果として、
「持ち歩き用でも100W」が現実的なラインになりました。
問題は、その100W充電器がだいたい大きくて重いことです。
ノートPCに付属する充電器は大きくて重い。持ち運び用に小さくて軽いものが欲しい。
このジャンルで真っ先に思い浮かぶのは、AnkerやUGREENだと思います。
実際、品質や信頼性は間違いありません。
ただ、ここ数年で価格は確実に上がりました。
Ankerは安心感や高付加価値はあるが、価格もそれなり。
UGREENはAnkerより少し安いが、それでも高め。
価格と機能的に、UGREENを買うならエレコムなども候補がある。
「持ち歩き用として、ここまでお金をかける必要があるのか?」
そう感じる人も多いのではないでしょうか。
無名メーカーだけど、NOVOOってどんな会社?
NOVOOというメーカー名は、正直ほとんど聞いたことがありませんでした。
調べてみると、NOVOOは中国・深圳(シンセン)を拠点とするメーカーで、
USB充電器やUSBハブ、ドッキングステーションなど、
電源・周辺機器に特化した製品を長く展開している会社のようです。
Amazonを中心に、海外ではそれなりの販売実績とレビュー数があります。
もちろん、Ankerのような圧倒的なブランド力はありません。
ただし、
- 製品ジャンルが一貫している
- 極端に怪しい商品を量産していない
- 致命的な事故報告が見当たらない
という点を見る限り、
少なくとも「正体不明の地雷メーカー」ではなさそうだと判断しました。
それに、AnkerやUGREENだって、最初は「よく分からない中華メーカー」だった時代があります。
そう考えると、
「気になるなら一度使ってみる」という判断も、
そこまで無謀ではないと思いました。
実際に買ってみた。UGREEN Nexode 100Wと比べてみる
というわけで、Amazonから届いたのがこちら。

「ちっさ!」というのが第一印象。
実際に手に取ってまず驚いたのは、サイズの小ささです。

こんなんで100Wも?それも3,000円以下という爆安なのに。
UGREEN Nexode 100Wと並べてみると、
- 厚みはNOVOOの方がややある
- ただし縦横は明らかにNOVOOの方が小さい
という印象です。

上から見ると、NOVOOの方が明らかに容積が小さいことがわかる。

斜めから見ると、NOVOOの方が分厚いのがわかる。しかし1cmも違わない
体積で見ると、
NOVOOの方が確実にコンパクトです。
重量についても、
それぞれ計量器に載せてみると、数値としてもはっきり差が出ました。
UGREEN Nexode 100Wは、223.2グラムです。

4ポートあるNexodeは、これでも十分軽いと思うのだが…
NOVOO 100W USB-C充電器は、173.1グラム。ちょうど50グラムほど軽い。

小さい割には特別軽いわけでもないのは、他社の超小型充電器と同様。
重量差はともかく、カバンに入れたときの存在感は、
Nexodeと比べると明らかに軽く感じました。
実際の使用感。ちゃんと100W出る?
一番気になるのは、
「本当に100Wで安定して使えるのか?」という点だと思います。
結論から言うと、
私の環境では問題なく使えています。
ノートPC単体での充電はもちろん、
負荷がかかっている状態でも、
充電が止まったり、不安定になったりすることはありませんでした。
発熱についても、
高負荷時はそれなりに温かくなりますが、
不安を感じるレベルではありません。
USBポート3つあるのが使い勝手よし

USB-Cが2つ、USB-Aが1つという、使いやすい構成がありがたい。
この充電器が便利だと感じたポイントの一つが、3ポート構成です。
旅行や出張時に、
- ノートPC
- スマートフォン
- モバイルバッテリー
この3台を、
1つの充電器で同時に充電できるのは、かなり助かります。
※ノートPCが100Wを求めるときは、ノートPCだけにつないで使用しています。
「結局、充電器を2個持っていく」
という状況を減らせるのは、大きなメリットです。
向いている人/向いていない人
このNOVOOの100W充電器は、
割り切りができる人向けの製品です。
持ち歩き用に小型・軽量な100W充電器が欲しい。
AnkerやUGREENほどのブランド力は求めない。
家庭用・個人用として使う。
コスパを最重視したい。
こういった人には、かなり刺さると思います。
一方で、
絶対的な安心感を最優先したい。
長期保証や国内サポートが必須。
仕事のメイン充電器として酷使する。
という場合は、素直にAnkerやUGREENを選んだ方が安心です。
無名メーカー製品という点が気になる人は、
以前レビューした中華製の2.5Gスイッチングハブの記事も参考になると思います。
ネットワーク機器という、より不安を感じやすいジャンルでも、
「どこまで割り切れるか」を整理したうえで実際に使ってみた内容です。

全体のまとめ。これは“知っていればアリ”な選択肢

他社の充電器と同様、実際に使用するポート数によって出力ワットが異なります。
無名メーカーの100W充電器というと、
正直、不安に感じるのは自然だと思います。
ただ、実際に使ってみた限りでは、このNOVOOの充電器は、
十分な性能、圧倒的な小ささ、そして異常とも言える価格を兼ね備えた、
「割り切り前提なら非常に優秀な選択肢」でした。
AnkerやUGREENが“正解”なのは間違いありません。
でも、常にそれが唯一の答えとは限らない。
そう感じている人には、
このNOVOOの100W充電器は、なかなか面白い存在だと思います。












