イヤホンケーブルの選び方:材質・太さ・芯線数が音質に与える影響とは?

最近ではエントリークラスのイヤホンでもケーブルを交換できるリケーブル対応イヤホンが増えてきました。このイヤホンケーブルを変えることで、音質が向上したり、音のキャラクターが変わったりします。

イヤホンを買ってみたものの音のキャラクターが気に入らない、低音が出ない、などの不満は、イヤホンのケーブルを変更することが改善することが多くあります。さらにはバランス出力に対応したデジタルオーディオプレーヤーで使用できるようにもなります。イヤホンリケーブルケーブルがイヤホンアップグレードケーブルとも呼ばれるのはこれらが所以です。

この記事をご覧になると、イヤホン用のリケーブルケーブルの変更による音質の変化が分かり、購入するときの参考になると思います。

目次

イヤホンケーブルの選び方:材質・太さ・芯線数が音質に与える影響とは?

イヤホンケーブルの材質・太さ・芯線数の違いで理想の音へ

イヤホンケーブルの選択において、材質に基づいて決めることが多いですが、実際には「無酸素銅ケーブル」(OFC)と「銀メッキケーブル」の特性を理解して選ぶことが重要です。

また、ケーブルの中にある導通金属線のことを「芯線」といいますが、その太さと数によっても音質が異なります。ここでは、それぞれの特徴と音質の違いを以下に説明します。

イヤホンケーブルの材質

    • 無酸素銅ケーブル(OFC: Oxygen-Free Copper)
      • 特徴: 高い導電性を持ち、信号伝送に優れている。価格も比較的手頃。
      • 音質: 暖かみのある音色で、中低音域が豊か。多くのオーディオ機器で広く使われている。
    • 純銀ケーブル
      • 特徴: 導電性が高く、信号の損失が少ない。価格は高め。
      • 音質: 高音域から低音域まで情報量が多く、高い音楽性を実現可能。
    • 銀メッキケーブル
      • 特徴: 無酸素銅ケーブルよりも導電性が高く、信号の損失が少ない。価格はやや高め。
      • 音質: 高解像度でクリアな音が特徴。高音域が伸びやかで、ディテールが豊か。

イヤホンケーブルの芯線の太さ

    • 太い芯線
      • 特徴: 信号の損失が少なく、電流容量が大きい。耐久性に優れる。
      • 音質: 力強い低音域と安定した中高音域のバランスが特徴。
    • 細い芯線
      • 特徴: 軽量で取り回しが良い。しかし、信号の損失が大きくなることがある。
      • 音質: 繊細な高音域が際立つが、低音域が弱くなる傾向がある。

イヤホンケーブルの芯線の数

2芯から24芯くらいのものが市販されています。ちなみに芯のことをコアと言うこともあります。

    • 多数の芯線(参考:16~32芯以上)
      • 特徴: 信号の損失が少なく、電流容量が大きい。また、音の分離感が向上する。
      • 音質: ディテールが豊かで、各音域のバランスが良い。音の解像度が高く、音場が広がる。
    • 少数の芯線(参考:2~8芯)
      • 特徴: 軽量で取り回しが良い。しかし、信号の損失が大きくなることがある。
      • 音質: シンプルでナチュラルな音質が特徴。しかし、音の分離感や解像度は劣ることがある。

 

銀メッキケーブルへリケーブルしたときのレビュー記事もあわせてご覧ください。

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イヤホンケーブルの材質等の組み合わせによるオススメ音楽ジャンル

イヤホンケーブルの材質や太さ・芯線の数による音質の違いを考慮した、各ジャンルにおすすめの組み合わせは以下の通りです。

※あえてローファイで聴きたい楽曲を除くと、材質は純銀ケーブル一択となります。ただし高価なため、ここでは純銀ケーブルを除いて解説します。

女性ボーカルを中心に聴く場合

    • 材質: 銀メッキケーブル
    • 太さ: 細い芯線
    • 芯線の数: 少数の芯線
    • 理由: 高音域が伸びやかで、繊細な声の表現が可能。ただし、声の解像度や伴奏の分離感、全体的なボリューム感が物足りなければ多数の芯線をオススメ。

ロックや男性ボーカルを中心に聴く場合

    • 材質: 無酸素銅ケーブル(OFC)
    • 太さ: 太い芯線
    • 芯線の数: 多数の芯線
    • 理由: 力強い低音域と安定した中高音域のバランスが良く、音の解像度が高い。

EDMや電子音楽を中心に聴く場合

    • 材質: 銀メッキケーブル
    • 太さ: 太い芯線
    • 芯線の数: 多数の芯線
    • 理由: 低音域の力強さと高音域のクリアさが求められるため、高解像度でディテールが豊かな音質が望ましい。

クラシック音楽を中心に聴く場合

    • 材質: 銀メッキケーブル
    • 太さ: 細い芯線
    • 芯線の数: 多数の芯線
    • 理由: 音の分離感が高く、各楽器のディテールをしっかりと捉えることができる。

ジャズを中心に聴く場合

    • 材質: 無酸素銅ケーブル(OFC)
    • 太さ: 太い芯線
    • 芯線の数: 少数の芯線
    • 理由: 暖かみのある音色と、力強い低音域がジャズの表現に適している。

 

イヤホンの接続端子コネクタの種類

リケーブル対応イヤホンでも、ケーブルとの接続端子の種類がいくつかあります。規格化されている代表的な次の2つのほか、メーカー独自のもの(例:オーディオテクニカ A2DCなど)もあります。

コネクタは同じメーカーでも機種毎に異なる場合がありますので、ケーブルの材質等と一緒にコネクタの種類もきちんと選んで、間違えて買わないよう注意が必要です。

MMCXコネクタ (Micro Miniature Coaxial Connector)

MMCXコネクタは360度回転できるため、ストレスがかからずケーブルの取り回しが容易です。また、分離・接続が繰り返し行えるため、ケーブル交換も簡単にできます。ただし、接続部が緩くなることがあるため、時々確認が必要です。

主な対応イヤホン:Shure、WESTONE、SONY、final E4000以上など

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2ピンコネクタ (2PIN Connector)

2ピンコネクタは、一般的に2本のピンでイヤホン本体とケーブルを接続します。MMCXコネクタに比べて接続部が固定されるため、緩みにくいとされています。しかし、接続・分離を繰り返すとピンが磨耗し、折れるリスクがあります。

主な対応イヤホン:final Aシリーズ、中華イヤホン各社(KZ、CCA、TRN、DROP)など

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それでは、実際にどのイヤホンケーブルを買えばいい?

eイヤホンさんやヨドバシカメラが近所にないかぎり、基本的にはネットで購入することになります。ケーブルの材質等を選び、カートに入れる前に接続コネクタやプラグのサイズを選択します。

本稿の趣旨となる「音のキャラクターを変えて楽しみたい」ということなら数千円~1万円台のものでかまわないと思います。個人的にはYinyooという中華メーカーのものが手頃で外れなし、種類も豊富な印象です。

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ちなみにNW-ZX707でfinal E4000を4.4mmバランスで使うためにオニオン座が購入したのはこちらです。バランス化の恩恵を受けられたこともあり、低価格なのに不満は特にありません。

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高級イヤホンのイヤホンアップグレードケーブルとなると正直あまり詳しくありません。付属ケーブルもそれなりに良質なため安物を買ってはダウングレードになってしまうからです。口コミなどから想像するとWiseTech社のNOBUNAGA Labsあたりが良いと思います。

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まとめ

イヤホンケーブルの材質等により音質が変わること、そして組み合わせは2×2×2=8通りあること、最後に組み合わせによるオススメの音楽ジャンルを解説しました。

オニオン座としては、コスパ良くオールラウンドに音楽を楽しみたい方には以下の組み合わせを推奨します。これなら3,000円台で買えます。

銀メッキケーブル+細い芯線+多数の芯線

これらの組み合わせはあくまで一般的な傾向であり、個人の好みやイヤホン本体の性能も大きく影響します。試聴などで実際に自分に合ったケーブルを見つけることが最も重要です。

もちろん予算も大事です。イヤホン本体よりも高価なイヤホンケーブルもざらにあります。なんとなく安い銀メッキケーブルを選ぶよりも、無酸素銅ケーブルを選ぶ方が無難であることを覚えておくとよいでしょう。

このほか、芯線を包むビニールのことを被覆(ひふく)と言いますが、これの材質等によっても音質が変わることがあります。高級ケーブルでは被覆にもこだわっているものがありますが、固くて取り回しが良くないものがあります。音質だけでなく、ケーブルの取り回しや耐久性も考慮して選ぶことが望ましいです。

最終的に、音楽ジャンルや好みによって適したイヤホンケーブルは異なります。そのため、様々な組み合わせを試してみて、自分の音楽体験を最大限に楽しむことができるイヤホンケーブルを見つけましょう。この選択プロセスは個々のリスニング環境や音楽の嗜好に大きく左右されるため、最適なケーブルを選ぶことが最高の音楽体験に繋がります。

ちなみにスピーカーケーブルも上記と同じ傾向があると言えます。導線が太ければ太いほどいい、というわけではありません。是非、参考になさってください。

 

以上、最後までご覧くださりありがとうございました。ブログ「オニオン座」がお届けしました。

 

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