楽天モバイルSIMをiPad miniで使えるようにしたので、一連の設定方法をまとめてみた

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先日、iPad mini 6 セルラーを購入した。使いどころに困っていた楽天モバイルSIMを挿そうとしたが、予想通りにはいかなかった。この一連の作業にて分かったことがいくつかあるので、簡単にFAQ形式でまとめた。初心者の方や、慣れているけど久しぶりの方などの参考になればと思う。

※あえて最新機種を買わなかった理由は物理SIMが挿せないからだが、このあたりは別の記事で詳しく説明したい。

楽天モバイル回線の推奨端末ではないiPadでの設定方法など

なぜか筆者の楽天モバイルSIMは、iPad mini 6では正常に認識しなかった。他のAndroidデバイスでは問題ないのに、iPad mini 6ではダメなのである。しかしドコモSIMを挿すと問題ないので、iPad側の問題ではないであろうと考えた。

楽天モバイルSIMが認識しないというのは、「設定」を見ると、SIMの存在と電話番号は認識されているものの、APN設定を行ってもLTE接続を行うことができない状態。アンテナピクトも表示されないのだ。最終的には、やむなく物理SIMからeSIMへの切替(SIM再発行)を行い、設定を無事完了した。

当該物理SIMは2020年頃に発行したものだったので、SIMのバージョンが古かったか、何かが劣化していたか、正確な原因は結局分からなかったのが悔やまれる。

ともあれ、一連の設定やトラブルシューティングを行っていて感じた。「これは慣れてない人には割と難しいだろうな」「慣れている人でも情報が一カ所にまとまっていないのでしんどいだろうな」と。

というわけで、備忘メモを兼ね、以下にFAQ形式にまとめた。設定に関してはiPhoneでも同様に解決できると思うので、参考にしていただきたい。


Q:そもそもiPadは楽天モバイル回線の推奨端末にないが、使用可能なのか。

A:使用可能。ただし次項【接続設定】にあるAPN設定を手動で行う必要がある。

Q:iPad mini 6 など、iPadにて楽天モバイル回線を使用するための設定は?

A:以下の手順通り設定する。

【事前準備】
・iPadはWi-Fiに接続しておく。
・初回またはeSIM発行依頼後といった未開通状態の場合は、iPadにアプリ「my楽天モバイル」をインストールして、申込み履歴から開通操作を行う。
・念のため、iPadのOSバージョンは最新にしておく。
・もしSIMロック解除がされていなければ解除する。設定>情報>SIMロック にて「SIMロックなし」となっていればOK。ただしアップルストアが販売するSIMフリー版iPadにはそもそもこの項目がないが、何もしなくてもSIMフリーなので問題なし。
・もし以前に使っていたSIMのプロファイルが残っていたら削除する。設定>一般>VPNとデバイス管理 にて探して削除する。
・もし「キャリア設定アップデート」が表示されたらアップデートしておく。後回しにしていた場合、設定>一般>情報 を開けば必要に応じてポップアップが表示される。
・(eSIMの場合)もし以前に使っていた他社eSIMのプロファイルが残っていたら削除またはオフにする。設定>モバイル通信 にて探して削除またはオフにする。

【接続設定】
・設定>モバイルデータ通信>モバイル通信プラン にある対象のSIM(「有効」となっているはず)の「i」をタップ。APN設定とインターネット共有にて「rakuten.jp」と入力する。

Q:楽天モバイル回線をiPadで使用しようとしたとき、iPadが物理SIMを認識しない。

A:SIMの差し直し、iPadの再起動、機内モードのオンオフで解消されるはず。これらをやってもダメな場合は筆者の事象と同様で、原因は不明である。よってSIM再発行が早い。物理SIMは3,300円かかるが、eSIMは無料かつ数分(曜日や時間帯による)でイケる。申込みと開通はいずれもアプリ「my楽天モバイル」で可能だ。

Q:そもそも楽天モバイル回線をデュアルSIMで運用することは可能か。

A:可能。設定>モバイル通信(Androidなら設定>ネットワークとインターネット)にて、どちらのSIMで「音声通話」「SMS」「データ通信」を使用するか選択すればよい。

ただし、iPad mini 7など2024年以降のiPadは物理SIMスロットが廃止されている。これはiPadではそもそも音声・データをSIM毎に分ける必要性がないためだ。eSIMを複数登録は可能だが、APN構成プロファイルの削除、再インストールが必要なこともあり、実質的にデュアルSIM運用は困難であると言える。iPadでデュアルSIM運用をしたい場合は、物理SIMスロットのある古い機種を購入するしかない。

Q:楽天モバイル回線のeSIM発行費用は?すぐに発行できる?

A:楽天モバイル回線のeSIM発行費用は無料。物理SIM→eSIM、eSIM→eSIMともに費用はかからない。

他社は220~440円のプロファイル発行費用などがかかるが、楽天モバイルは無料となる。発行までの期間は最短3分。本人確認が済んでいる人であれば、ほぼ即時にeSIMが発行される。新規でもオンラインでの本人確認(eKYC)を使えば数分。発行完了されたらメールを確認して、案内に沿って操作を行う。

実際に筆者も物理SIMからeSIMへ変更(eSIM発行)を実施したが、日曜日にもかかわらず数分で発行完了した。

Q:楽天モバイル回線をiPadで使用したとき、「インターネット共有」が表示されず、テザリングができない。

A:以下の追加設定を行う。
・設定>モバイルデータ通信>モバイル通信プラン にある対象のSIM(ドコモとか「有効」となっているはず)の「i」をタップ。APN設定とインターネット共有にて「rakuten.jp」と入力する。
※楽天モバイル回線でのテザリングは、契約変更等しなくても追加料金なしで使用可能である。

 

まとめ

楽天モバイルのヘルプページでは、そもそもの接続設定への導線が弱く、かつ欲しい情報が分散していてわかりづらかった。

ともあれ、物理SIMが認識しない場合は、eSIMで運用するしかないが、楽天モバイルは珍しいことにeSIMの発行手数料が無料である。したがって異なる端末で使用したい場合でも、少し手間はかかるが追加費用がかからず機種変更できるのは、わりと良いメリットだと思う。物理SIMスロットを廃止するデバイス(特にタブレット)が増えてきているのでなおさらこう思う。

ちなみに筆者は、品質低下が著しいドコモを最低限のプランに変更し、楽天モバイルや格安SIMを活用する計画を進めている(ファミリー回線などの都合、解約は困難なため)。筆者の自宅は都内のわりと中心部にあるが、ドコモと比べて楽天モバイルの方が早いし、パケ詰まりも少なく快適である。楽天モバイル回線が音声データプランでも、今回のようにiPadで問題なく使用できるため、同じ悩みの方は検討されたし。


なお、楽天モバイルで開通出来ない場合などについて、わりと網羅的にまとめられているヘルプページが奥深くにあったので共有しておきたい。

https://network.mobile.rakuten.co.jp/faq/detail/00001496/

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