【レビュー】EAH-AZ100を買ってしまった話。これは、正直ちょっと反則だと思う

結論から書くと、
EAH-AZ100は買ってよかった。心からそう思える完全ワイヤレスイヤホンでした。

EAH-AZ60M2を愛用していて、特に不満もなかった。
それでも、ふらっと立ち寄ったeイヤホンで再試聴したことが、すべての始まりです。

これはもう、
「欲しいから買った」ではなく、
「聴いてしまったから買わざるを得なかった」
そんなイヤホンでした。

目次

EAH-AZ60M2を気に入っていたからこそ、AZ100は見送っていた

私はこれまで、Technics EAH-AZ60M2を愛用していました。

全体的にフラットで、繊細。
音場も広く、クセがなく、
「ちゃんとした音で音楽を楽しみたい人」にとって、とても完成度の高いイヤホンです。

実は、EAH-AZ100は発売直後にも一度試聴しています。

そのときの印象は、
非常にダイナミックで面白い音ではあるものの、
どこか暴れ気味で、繊細さを感じ取りきれない、というものでした。

加えて、AZ60M2を買ってからまだ間もなかったこともあり、
そのときは素直に見送っています。

ふらっと立ち寄ったeイヤホンで、もう一度試してしまった

先日、何気なくeイヤホンに立ち寄りました。

すると、
「そういえばAZ100、もう一回ちゃんと聴いてみようかな」
という気分になり、あらためて試聴。

……ここで、完全に印象が変わりました。

エージングが十分に進んだ個体だったのかもしれません。
音に一切の隙がない。

高音から低音までのつながりがとにかく自然で、
特に低音が、下からグッと立ち上がってくる感覚に鳥肌が立ちました。

「これは、前に聴いたAZ100とは別物では?」
そう思ったのが正直なところです。

このまま買って帰ろう。1分1秒でも長く一緒にいたい。
けして、これは衝動買いではない。本気でそう思いました。

ただ、ふと気になってネットショップの価格を見てみると、
どこも5,000円引き。さらにポイントももらえるという大盤振る舞いでした。

おそらくメーカーのキャンペーンでしょう。
eイヤホンでは値引き交渉をしたことがなかったのですが、

  • 今すぐ欲しいこと
  • どこも同じくらい安くなっていること
  • 別に最安でなくてもいいこと

を正直に伝え、
「似たような価格調整はできないでしょうか?」
と相談してみました。

eイヤホンの店員さんが、あまりにも神対応だった話

すると、店員さんはこう言ってくれました。

「当社でやっているキャンペーンではないので、
正直、そちらで買った方が得だと思います。」

さらに、

「良いイヤホンを知ってもらうことが当店のミッションなので、
今回は当店で買わなくても構いません。
もし楽天ポイントやdポイントが付くなら、そのポイントを使って当店でイヤピースでも買って下さい。」

と、穏やかに。

……正直、こう言われると、逆に申し訳なくなります。

そこで提案してもらったのが、Pentaconn CORIER mini
ステンレス軸を採用したイヤーピースです。

 

試してみると、これがものすごく良い。
薄皮が1枚はがれたようにクリアとなり、ヌケ感がより爽やかになりました。
音の輪郭が締まり、低音の制動も明らかに向上します。

使っていると錆びることなども正直に教えてくれましたが、
AZ100の良さを引き出すイヤーピース。

結果、その場でイヤーピースを購入。
「今回は本体は買えないけど、また必ず来ます!!」
と感謝を伝えて、家路につきました。

eイヤホンの店員さん、マジで神です。

そして最終的には、楽天で購入しました。
しがないサラリーマンなもので、ほんと申し訳ない。

楽天ゴールドカード、楽天モバイルの特典ポイントも含めると、
実質価格はかなり抑えられました。

欲しいタイミングで、欲しい価格。
これ以上の言い訳はありません。

EAH-AZ100の特徴・スペック

EAH-AZ100の主な特徴は次のとおりです。

項目 内容
製品名 Technics EAH-AZ100
ドライバー構成 磁性流体ドライバー 直径10mm(極薄エッジ+特殊アルミニウム振動板)
Bluetooth Bluetooth 5.3
対応コーデック SBC / AAC / LDAC / LC3
ノイズキャンセリング アクティブノイズキャンセリング(低音中心・自然な効き)
外音取り込み 対応(会話が聞き取りやすいチューニング)
連続再生時間 本体:約7時間(NC ON、LDAC) / 約12時間(NC OFF、AAC)
ケース込み再生時間 最大約24時間
充電方式 USB Type-C / ワイヤレス充電「Qi」対応
防水性能 IPX4(イヤホン本体)
マルチポイント 対応(最大3台同時接続・LDACは最大2台)

Technics EAH-AZ100 開封の儀。

そしてわが家に到着したEAH-AZ100はこちら。

ついに私のところに、AZ100が来た。

ついに私のところに、AZ100が来た。

箱を開けた瞬間、
「あ、これはちゃんと作られているな」
と感じました。

ケースの質感、イヤホン本体の造形、
どれも安っぽさは一切ありません。イヤーピース5組も付属。

ヘアライン加工が素敵。
写真を撮る手が止まらなくなるタイプです。

本体を取り出してみます。
AZ60M2よりボリューミーですが、耳に収まるとそんな目立たないデザイン。

イヤーピースを外してみました。
ステムの長さはTWSとしては標準的。各社のイヤーピースが使えそう。

サウンドレビュー:AZ60M2とAZ100は、性格がまったく違う

AZ60M2は、
フラットで繊細。
音場が広く、クセのない優等生タイプです。

一方、AZ100はまったく違います。

ややドンシャリ寄りで、
フラットというよりリスニング向け

買ってすぐ聴いたときは、
正直、以前の試聴と同じく、少し粗さを感じました。

ですが、少し使い込むうちに、本領を発揮します。

低能率なイヤホンを、
高出力アンプでグイグイ鳴らしているような、
そんな“元気の良さ”があります。

それでいて、
穏やかなクラシックやジャズも、きちんと楽しめる。

AZ100は、AZ80と似た音質傾向を感じられますが、2段も3段も格上でした。

おそらくAZ60M2とAZ80を比較して、音質でAZ80を選んだ人には
これ以上のない至福感を味わえることでしょう。

それにしても非常に緻密で、艶やかな音。
「出せる」というより、
「この音を出すのが得意」
と言っても過言ではありません。

ハイエンド機を思わせる、低音の低さ、高音の高さを感じさせます。
エージングをすませると、音量を上げてもうるさくありません。
全体的にヌケ感がいいので、とにかく気持ちがいい。

AZ100が本当に不思議なのは、
その臨場感です。

磁性流体、極薄エッジ、特殊アルミニウム振動板。
この新しい構成が功を奏しているのか、
イヤホンとは思えないスケール感があります。

よくできたヘッドホンを付けているような気分。
それでいて、イヤホン特有の解像度感、
音の出し分けの緻密さも兼ね備えている。

つまり、
ヘッドホンとイヤホンのいいとこ取り。

ハッキリ言って、最高。

家電批評の2025上半期ベストバイで、完全ワイヤレスイヤホン(ハイエンド)部門を受賞し、
VGP 2025 SUMMER・VGP 2026の両方で金賞を受賞するのも十分うなずけます。

AZ60M2 と EAH-AZ100 の音質比較

現行3機種の音質を比較してみました。いずれも個人的な感覚です。

※スマートフォンでは横スクロールでご覧ください。

項目 EAH-AZ60M2 EAH-AZ80(未所持・参考) EAH-AZ100
音の傾向 フラットで繊細 ややドンシャリ寄り・リスニング向け ややドンシャリ寄り・リスニング向け
音場 広く自然 少し狭いが前に出る 立体感が強く、前後の奥行きがある
高音 自然でそれなりに伸びる やや派手めでそれなりに伸びる 立体的に伸びる
低音 控えめで品がある 量感あり 下から持ち上がるような迫力
解像度感 高い やや高い 非常に高い(艶やか)
聴き疲れ しにくい するかも? 意外としにくい(情報量は多い)
ノイズキャンセリング 自然・抑えめ(低音中心で声は残る) 同傾向 同傾向だが、効きが良く、音の変化がより軽減
向いている人 正確さ・自然さ重視 音楽を“楽しく”聴きたい人 音楽を“楽しく”聴きたい人

一言でまとめるなら
AZ60M2:優等生
AZ100:才能が暴れないように制御された天才
という印象です。

ちなみに、AZ80は未所持ですが、比較のため試聴は相当しました。

ノイズキャンセリングは「ちょうどいい」

ノイズキャンセリングについては、
強力さを求める人には、やや物足りないかもしれません。
これは、TechnicsのTWSワイヤレスイヤホンで共通に言えることです。

全音域で「無音」を求めるなら、
SONY、Bose、Apple AirPods Pro、このへんと比べるまでもありません。

ただ、私にとっては、これがちょうどいい。

ノイキャン性能が単純に「弱い」わけではなく、
低音はしっかり消してくれる。
一方で、人の声などの高音は、あえて多少は残してくれる。

だから、外で使っていても、
急に誰かに声をかけられてもすぐ反応できる。

その状態で、
外音にマスクされがちな低音はしっかりキャンセルしてくれて、
しっかり気持ちよく聴ける。

そして何より、ノイキャンを入れているのか分からなくなるほど、
音質への影響がない。耳が詰まった感じがしない。

このバランスが、本当に絶妙です。

まとめ:Technics EAH-AZ100は「うっかり聴くと買ってしまう」イヤホン

Technics EAH-AZ100は、

  • 購入のきっかけ
  • eイヤホンの神対応
  • AZ60M2との明確なキャラクター差
  • 今までに経験したことのない、圧倒的な音質
  • 専用無料アプリの使いやすさ
  • Bluetooth接続の安定性

すべてを含めて、
買ってよかったと心から言えるイヤホンでした。

正直、
「軽い気持ちで試聴するのは危険」
そんなタイプの製品です。

もし、少しでも興味があるなら、
ぜひ一度、腰を据えて聴いてみてください。
(試聴するなら、できればeイヤホンさんで…)

そのままレジに向かっても、
私は止めません。

購入先はこちら

正直、軽い気持ちで試聴するのはおすすめしません。
うっかり聴くと、そのままレジに向かってしまうタイプのイヤホンです。

気になる人は、価格やポイント還元も含めて一度チェックしてみてください。

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