半年前にメインスマホをSony XperiaからGoogle Pixelへ乗り換えた理由を書いた。その記事では、使い勝手やカメラ性能、オーディオ機能など、いわば「使用感」と「魅力」の話が中心だった。今回はその続編だ。
つい先日、リアカメラの不調という想定外の出来事をきっかけに、実際に修理へ出すことになったのだ。そこで初めて見えたのが、Google Pixelというスマホの「信頼性」だった。そんな実際に起こってからでなければ気づけなそうな、壊れた後にこそ分かる価値が確認できた。
本稿では、実際に修理完了するまでの体験レビューを交えて、筆者が「やはりGoogle Pixelに乗り換えてよかった」と感じた理由を説明したい。

リアカメラの違和感。ソフトかハードか分からない不調

約半年前に書いたXperiaからPixelへ乗り換えた記事は、いまもアクセスが多い。スペックや使い勝手の比較は確かに重要だ。ただ、今回書きたいのはその続きだ。壊れたときの話である。
※今回修理したGoogle Pixelの現行モデルや価格情報は、記事後半にまとめている。気になる方は先に「Google Pixelの価格・クチコミを見る」から確認してほしい。
結論から言うと、リアカメラの不調をきっかけに修理へ出したが、結果として「次もGoogle Pixelがいい」と思えた。
その理由は3つだ。
「正規修理拠点が日本全国に多数あること」「実際に即日修理できたこと」そして「修理モードが想像以上に安心だったこと」だ。
その不調は、毎回ではないが次の症状が頻繁に発生するようになった。
・カメラアプリ起動後、ピントが合焦して使えるようになるまでに時間がかかる
・使えるようになっても、全体的にピント合わせが遅い
・被写体に合わせながら構図を決めている最中に、標準レンズとマクロが無意味かつ連続的に切り替わる
・結果として撮影タイミングを逃す
原因として、まず疑ったのはソフトウェアだ。
スマホの完全初期化はしたくなかったが、できるだけのことはやってみた。
・カメラアプリのストレージクリア/キャッシュクリア → 改善せず
・社外カメラアプリでの動作確認 → 同様の症状を再現
・リアカメラフィルターを外して使用 → 改善せず
ここまでやっても変わらない。では、カメラ部分の故障なのか。
光学の高倍率ズームレンズを搭載しているスマホは、そうでないスマホと比べてどうしても故障原因が増えるのは道理だ。
以上のように、原因がハードウェアかソフトウェアかは断定できない状況だ。しかし1年保証が切れる前に動くべきだと判断し、Googleサポートに頼ることにした。
Googleサポートの案内は明確だった
Googleサポートサイトで症状を入力すると、すぐに診断が表示された。
「故障の可能性あり。店頭修理または郵送修理で対応する」とのこと。
すっかり「スマホを完全初期化して、それでもダメならまた問い合わせてね!」など言われるかと思ったし、
そうなれば即ブチ切れる予定だったのだが、あっさりと「修理しようよ」と言うのだから、筆者は逆に驚いた。
さらに、「店頭修理はGoogle正規サービスプロバイダであるiCrackedで即日修理可能」と明記されていた。
郵送修理は数日かかる。今回はカメラ不調なので、できれば即日で戻したい。迷わず店頭を選択した。
店頭修理を選択するとiCracked公式サイトへ誘導されたが、その後のWeb予約も想像以上にスムーズだった。
IMEIを入力したら保証期間内での対応であることを判別してくれた。
iCrackedのWeb予約フォームで故障状況を入力すると、
「パーツ取り寄せのため2日後以降で予約可能」「修理の所要時間は2時間予定」と表示された。
ちょうど3連休が近かったため混雑を覚悟したが、予約カレンダーを見る限りそこそこ空いている。あっけなく希望する日時にスムーズに予約できた。
多くのスマホを取り扱ってきた筆者の経験上、「スマホの修理はとにかく面倒」という先入観があったが、かなり拍子抜けしたのを覚えている。
iCrackedとは?Google正規サービスプロバイダという安心感

iCracked Store は全国107店舗もある(※初稿掲載時点)
iCracked(アイクラックド)とは、アメリカ発祥のiCracked, inc.によるモバイル端末修理サービスだ。日本ではiCracked Japan株式会社が「iCracked Store」を全国展開している。
同社はGoogle正規サービスプロバイダとしてPixelの修理を行っている。単なる街の修理店ではなく、メーカー公認の拠点という位置付けだ。
日本国内ではほとんどの都道府県に合計100店舗以上を展開しており、店頭修理と郵送修理に対応している。Googleサポートサイトから直接案内される仕組みになっている点も、公式ルートであることを示している。
正規サービスプロバイダであることの特徴は明確だ。
・純正パーツを使用
・メーカー基準の修理手順
・修理後も保証条件を維持
・交換パーツに3か月保証が付く
非正規修理店の場合、価格が安いケースもあるが、
・メーカー保証が失効する可能性
・防水性能の再保証がない場合
・パーツ品質の差
といった違いを理解しておく必要がある。
今回、安心して端末を預けられたのは、単に「その場で直る」からではなく、「メーカー公式の修理プロセスでメンテナンスされる」という前提があったからだ。
なお、iCrackedはGoogleだけを扱う修理拠点ではない。シャープやFCNT(元富士通・現Lenovo傘下)、Xiaomi、Lenovo、モトローラ、nubiaなど、複数メーカーの公式サービスプロバイダとしても認定を受けている。
さらにはAppleの純正パーツ、診断プログラムを使用し、Appleの修理マニュアルに沿った修理を行うIRP(独立系修理プロバイダ)も一部店舗で対応している。
つまり特定メーカー専業というより、メーカー基準の修理体制を持つ専門事業者という位置づけだ。この点も、安心材料としてポイントが高い。
iCracked Store ハンズ新宿での体験
筆者が向かったiCracked Store ハンズ新宿は、高島屋内のハンズの5階にインストアで営業していた。消して広くはなく、実態としてもWeb予約が必須のようだ。

iCrackedStoreハンズ新宿店はカウンター3席のコンパクトな店構えだ(※撮影許可は得ている)
担当者はAppleのジーニアスバーにいそうな、落ち着いていて説明が明確なタイプ。症状を一通り説明した。
担当者は「リアカメラのパーツ交換はする。ただし真の原因がもしOS側や基板自体にあった場合は、リアカメラ交換を行っても解消しない可能性が否定できない。その場合は、基板交換も視野に、またいっしょに考えていきましょう。」と、過去の機種で発生した症状等も交えて的確に説明してくれた。
是非、パーツ交換修理をお願いします、と伝え、
次に案内されたのが修理モードの有効化だった。
Google Pixelの修理モードとは、ユーザーデータ領域を暗号化ロックしたまま制限起動する仕組みである(メンテナンス専用の権限を制限したアカウントを作成するイメージ)。写真やGoogleアカウントにはアクセスできない状態で端末を預けられる。
これは心理的に大きい。「初期化しなくていい」というのは、想像以上に安心だ。
社用携帯や家族のスマホ等で初期化したくないが修理したい、というというニーズに応えられる。
(今後、筆者が情シスに勤務してAndroid社用携帯を扱うときは、Pixelにしようと確信した)
※公式には、念のためバックアップを取ることを推奨はされている。
※メイン基板交換など、どうしてもデータが消える修理(バックアップ必須)も存在する。
修理モードにしたまま端末を預け、約40分後に再訪。
リアカメラモジュール交換が完了し、動作確認。
ピントは瞬時に合焦し、レンズの無意味な切り替わりも消えた。
もう少し使ってみないとわからないが、感覚的には買ったときのような状態だ。
しかし、思っていたより早い。
修理というより、軽いメンテナンスに近い感覚だった。
リアカメラの修理費用と保証について
今回のパーツ交換修理は、本来の費用は42,800円とのこと。
ただし保証期間内だったため完全無料だった。

iCracked Store Pixel修理価格表(公式サイトより引用 ※初稿掲載時点)
さらに重要なのは、くりかえしになるが、、、
iCrackedで交換したパーツ部分には3か月保証が付く。
仮にPixel本体の保証期間を過ぎても、この3か月保証は有効である。
つまり二重の安心構造になっている。iCrackedはGoogle正規サービスプロバイダだから、純正パーツでの修理であり、メーカー保証にも悪影響はない。
筆者の場合、購入日から11ヶ月半頃に今回の修理を依頼した。保証切れギリギリだった。
間もなくメーカー保証は切れてしまうのだが、気になるリアカメラ部分はあと3ヶ月の保証を新たに得ることができたのだ。これは満足感が高い。
もしXperiaが故障したらどうだったか考えてみた
ここは冷静に考えたい。
もし筆者が以前のようにXperiaを使い続けていて、もし故障が起きた場合のことだ。
Xperiaでももちろん修理は可能だ。ただし基本はメーカー預かり。往復とも郵送であれば1週間程度は手元を離れてしまう。初期化前提のケースもある。
つまりXperiaだったら、いや他社のスマホでも同様だが、壊れたときに、
・データをどうするか
・何日使えないか
・代替機の準備はどうしようか
を考える必要があった。
しかしGoogle Pixelの場合は、
・即日修理
・データそのままOK
・修理モードで安心
この差はあまりに大きい。
※執筆時点、Xperiaは例外的にドコモショップ恵比寿店でのみ即日修理(初期化不要)を受け付けている。ただし修理モードはGoogle Pixelでしか使えないことには変わりないし、すぐに修理予約が取れるかどうかは火を見るより明らかだろう。
※Google Pixelの修理モードに近い機能を実装しているのは、筆者の知る限りSAMSUNG Galaxyだけだ。GalaxyではGoogle純正ではないが、独自に似た機能とサービスを利用することが可能である。
キャリアで買ったGoogle Pixelでも即日修理できる?
今回登場したGoogle Pixelは、筆者がGoogleストアで購入したSIMフリー版である。
では、ドコモなどの大手キャリアで購入した場合(キャリア版)はどうなるのか。今回のような即日修理は受けられるのか、という点は気になるところだろう。
結論から言えば、メーカー保証の範囲内であれば、購入経路に関わらずiCrackedでの正規修理が可能なケースは多い。どこで購入しても、メーカー保証そのものが無効になるわけではない。
※ただし、キャリア独自の補償サービスを利用する場合は、キャリア経由での交換対応などが基本となることがある。契約内容は各社で確認してほしい。
重要なのはここからだ。
SIMフリー版でもキャリア版でも修理網が共通であるなら、購入時は価格やポイント還元などの条件で選ぶのが合理的である。
実際、キャリア購入よりもメーカー直販やオンラインショップの方が総額で安くなるケースは少なくない。セールやポイント還元のタイミングによっては、実質価格に大きな差が出ることもある。
修理面で不利にならないのであれば、購入時はシンプルに条件で選べばよい。
最後に(まとめ)

今回のスマホ修理体験で強く感じたのは、「壊れないこと」よりも「壊れた後の設計」が重要だということだ。
リアカメラの不調はどのメーカーでも起こり得る。しかし、
・日本全国に100店舗以上の整備された公式修理網
・即日対応
・修理モードによるデータ保護
この三つが揃っていたことで生活は止まらなかった。約40分で修理が完了し、不安は残らなかった。
修理に出すまではGoogle Pixelの信頼性を意識していなかったが、今回の一連の流れを体験して「選んでよかった」と実感した。
次に買い替えるとしても、おそらくまたGoogle Pixelを選ぶと思う。
現在のラインナップは以下のとおりだ。
Google Pixelは単なるガジェットではなく、安心して使い続けられる道具であった。スペックだけでなく、万一のときの設計まで含めて納得できるかどうか。それが端末選びの基準になると感じた。











