【レビュー】Logicool MX Ergo/M575のパチモノ?ProtoArcの中華トラックボールを買ってみた

長年トラックボールマウスを愛用していますが、この度、あえてProtoArcの中華トラックボールEM01NLを購入してみました。

実際にProtoArc EM01NLを使ってみて意外と悪かったのです。むしろお買い得とすら感じたので、Logicool MX ERGOあたりとも比較しながらレビューしていきます。

しかし、ここまで堂々とパクるとは、むしろ清々しいね…

目次

なぜ、ロジクールではなくProtoArc EM01NLを買ったのか

ProtoArc EM01NLを購入するに至った理由はいくつかありますが、早い話「ロジクールのトラックボールが高い!」から。

筆者はケンジントン社製から足かけ30年ほどトラックボールを使っていますが、そのなかでエレコム社製など多くのモデルを試して、結局はロジクール社製のものを現在4台愛用しています。

なにしろ筆者としては特にMX ERGOが至高。ボールの追従性や精度、スクロールの硬さとなめらかさ、握った質感、疲れないデザインと角度、どれも個人的にハマっています。現在は静音モデルMXTB2(MX ERGO S)が主流ですが、前モデルMXTB1sを未だに愛用しています。壊れないから買い換えできないのよね。

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ここで問題が起きました。サブPC用に愛用しているM570t(現行M575の前モデル)はBluetoothに対応しておらずドングル運用なわけですが、USB-Aポートが減る一方な最近のPCで使いづらくなってきました。

M570tは1台しか使えない(USBドングルを差し替えるしかない)、MX ERGOは2台切り返しかない。M570tに代わる新しいトラックボールマウスが欲しい。

ここで、3つの選択肢が思い浮かびます。

1.Logicool M575SPを購入する。
2.いっそ、Logicool MX ERGO S MXTB2を購入する。
3.いやいや、ロジクールは高いから他社の安いヤツを買う。

1.2.の前モデルを長年愛用しているので、いずれかを購入したら記事が書けるかなと思いつつ、M575SPはBluetooth対応だけど、本体側で複数台で切り替えて使用することができません。

結局、3.にて、MX Ergo MXTB2と類似した機能なのにM575よりも安いというProtoArc EM01NLに着目しました。

ハッキリ言って、ProtoArc EM01NLって、MX ERGO S MXTB2のパクリなわけですよ。少なくとも機能やデザインを見る限りはね。

クチコミレビューも、やはり安価な中華製品ということもあり玉石混交だけど高評価も多い。少なくとも地雷製品ではない模様。ハズレを引かなければ意外と悪くないんじゃないか?と判断。

むしろ王道なロジクールのトラックボールよりもブログのネタにもなるのではないかと思い、実際に購入してみました。

怪しいトラックボールマウス ProtoArc EM01NL を買ってみた

というわけで、さっそく買ってみました。トラックボールの球の色によって価格が異なります。標準色と思われるグレー(くろつるばみ)が400円安かったのでこちらにしました。

わが家へ着弾した ProtoArc EM01NL がこちら。パッケージは立派ですな。

プレゼントしても問題ないくらい、ちゃんとしたパッケージだったのが意外。

プレゼントしても問題ないくらい、ちゃんとしたパッケージだったのが意外。

MX ERGO S MXTB2と同様に、20度のチルトが可能で使いやすいとのうたい文句ですけどね。

バッテリー容量は、MX ERGO S MXTB2(600mAh)よりも大容量な900mAh。約160-240時間(約20~30日間)使用可能。

バッテリー容量は、MX ERGO S MXTB2(600mAh)よりも大容量な900mAh。約160-240時間(約20~30日間)使用可能。

接続方法は、付属のUSBドングル×1台とBluetooth×2台で計3台のPCと切替可能。重量は191gと軽め(MX ERGO S は公称値で259g)。DPI切替もあるし、技適もRoHSも取ってる。

Bluetoothマウスに対応したスマホやタブレットなどでも使用可能。

Bluetoothマウスに対応したスマホやタブレットなどでも使用可能。

同梱しているのは、本体と充電ケーブル(USB-A→USB-C)、USBドングル(USB-A)、あとは簡易マニュアルという感じでいたって普通。

ProtoArc EM01NLの充電ポートはUSB-Cを採用している。

ProtoArc EM01NLの充電ポートはUSB-Cを採用している。

ボタンの配置は基本的にMX ERGO S MXTB2と同様。ただしDPI切替ボタンが追加されています。

スクロールホイールの手前のボタンでPCを3台切り替えられるのが便利。

スクロールホイールの手前のボタンでPCを3台切り替えられるのが便利。

見た目はぜんぜん悪くないけど、触れてみるとそれなりにプラスチッキー。MX ERGO S MXTB2のようにラバーには包まれておらず、M575と同様に樹脂がむき出し。でも手のひらにあたる部分がデコボコになっていて手汗をかいても滑りにくい構造。

筆者の作業上、わりと重要視しているスクロールの滑りなどは意外と良い。また、静音クリックなので静かな場所でも使いやすいのはありがたい。

実物はけっこうカッコイイんだよね。

実物はけっこうカッコイイんだよね。

MX ERGO S MXTB2と同じようにチルトする仕組みがあるが、金属板と磁力を利用したものではなく組み込み的なシーソーで外れない。

シーソー板を外せないが、ボールの押し出し穴はあるので問題ない

シーソー板を外せないが、ボールの押し出し穴はあるので問題ない

ボールを外してみた。ベアリングではなく、樹脂で3点支点している。ベアリング方式も良いのだが使っているうちに錆びたりするので、これはこれでいいと思う。

ロジクール社製と同様に、使っているうちに手垢が詰まるので、たまにボールを外して清掃するといい。

ロジクール社製と同様に、使っているうちに手垢が詰まるので、たまにボールを外して清掃するといい。

ProtoArc EM01NLとLogicool MX Ergo/M570tとの比較

MX ERGO MXTB1sとProtoArc EM01NLを並べてみた。MXTB1sが少し加水分解してて見た目は悪いのはご容赦を。ともあれ、ぱっと見はほぼ同じ。

まあよく似てますこと。なぜでしょうか(゚Д゚)

まあよく似てますこと。なぜでしょうか(゚Д゚)

チルトしてみた。似すぎやろこれw

もしかしたらProtoArcの方が握りやすいかもしれない

もしかしたらProtoArcの方が握りやすいかもしれない

裏面はこんな感じ。スイッチの場所も同じw

シーソー版の形まで似ているw

シーソー版の形まで似ているw

あんまり意味ないけど、M570t・MX ERGO MXTB1s・ProtoArc EM01Nを並べてみた。

普通、一家に3台はトラックボールマウスあるよね?ない?

普通、一家に3台はトラックボールマウスあるよね?ない?

ちなみにProtoArc EM01Nのボールサイズは、MX ERGOやM570tと同じ34mmサイズ。私のMX Ergoではペリックスの交換用トラックボールを入れているので付け替えてみた。

MX ERGOで使っていたボールがそのまま使えるので、互換品のカラフルなボールで遊べる

MX ERGOで使っていたボールがそのまま使えるので、互換品のカラフルなボールで遊べる

ちなみに筆者が使用しているペリックスの交換用トラックボールはこちら。10色あるので好きなのを入れてみると楽しい。ペリックスのボールはいわゆる社外品となるけど、ロジクール純正のボールと比較しても全く遜色ない(逆に、特に良いというわけでもない)

しばらくProtoArc EM01NLを使ってみての感想

2週間ほどProtoArc EM01NLを使ってみた感想をいくつかお伝えしたい。

まずはボールの滑りについて。ロジクールや他社製品と同様、購入直後はボールの支点部分が削れていないため滑りが良すぎる印象。でも負荷の偏りやひっかりもなく問題ない。たぶん、もう少し使えば馴染むと思う。

ちなみにボールそのものの品質については、MX ERGOへProtoArcのボールを入れてみたが違和感はなかった。安いからといって精度が悪い感じは特にしなかった。

スクロールホイールは、適度なノッチ感があって良好。ここはM575やM570tよりも好み。なんならM575などはこのノッチ感が好みではないのでMX ERGOをメインで使っているまである。MX ERGOはさらに好感触でブレが少ないのだけど、少なくともM575やM570tよりもしっくりくる。

握った感触は、何も問題ない。手を置くと自然に指が湾曲する感じで包み込める。このへんはエレコム社あたりのトラックボールよりも好き。

わずかにMX ERGOよりも小さく感じ、また20度以上チルトしている感覚があって良好だった。ラバーではないので高級感はないが、加水分解の心配もないというメリットもある。

耐久性については、まだ間もないため評価はできない。MX ERGOはオムロン社の高品質なスイッチを使っているけど、ProtoArcはコスト的にそこまで品質の良いものは使っていないと想像してる。なにしろ低価格な中華製品なので、当たり外れもあるだろうし、何かあったら当記事を追記したい

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まとめ:ProtoArc EM01Nはぜんぜんアリ。オススメできる。

安いのにスクロールホイールのノッチ感がいい感じだった

安いのにスクロールホイールのノッチ感がいい感じだった

複数台切替の出来るトラックボールマウスを追加購入したくなり、Logicool MX ERGO MXTB2または同M575SPの購入を検討しました。

結果、Logicool MX ERGO MXTB2のインスパイアモデル?となる、ProtoArc EM01Nを試しに購入してみました。

ProtoArc EM01Nを使ってみた総論的には、M575SPの前モデルであるM570tよりは良く、MX ERGOと比べると質感などこだわってしまうと微妙ではあるものの、M575SPよりも安価な価格でMX ERGO並の機能が使えることに魅力を感じました。

ProtoArc EM01NはMX ERGOのパチモノと言えなくもないけど、デメリットらしいデメリットがありません。廉価版と考えれば候補としてアリだなと思いました。

デメリットを強いて言えば、ロジクールのようなソフトウェアがないことですかね。

ともあり、総合的にMX ERGOの1/3以下の価格と考えたら十分合格であり、普通にオススメできるトラックボールマウスだと思います。

少なくともエレコム社あたりのトラックボールマウスよりは個人的には好みでした。MX ERGOのサブ機として、愛用してみたいと思います。

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