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低価格高音質の超コスパ高いDAP「パイオニアPrivate XDP-20」のレビューを、XDP-30Rとの違いを交えてご紹介するよ

2020年2月11日

今回の記事は、ハイレゾ対応プレーヤー「XDP-30R」の後継機種である「XDP-20」を購入しましたので、音質や使用感などのレビューと、XDP-30Rとの違いについてご紹介します。

一昨年4月に初めてハイレゾ再生に対応したデジタルオーディオプレーヤー(以下DAP)のXDP-30Rを購入しました。それまではXperiaやiPhoneなどのスマホにイヤホン直差しで音楽を楽しんでいたのですが、やはり音楽専用プレーヤは違いました。スマホとは比べものにならないほど音が良くて満足していました。

低価格高音質の超コスパ高いDAP「パイオニアPrivate XDP-20」のレビューを、XDP-30Rとの違いを交えてご紹介するよ

結局はXDP-20を購入したのですが、そこに至るまで、いつも通り悩みまくりました。

これ以上DAPに大枚をはたくほどの余裕はないため、XDP-30Rで充分満足していました。3.5mmのアンバランスでもスマホより良いのですが、2.5mmのバランスで聴くとビックリするほど音が良かったわけです。バッテリーも私の使い方なら1週間持つし、小型軽量、使い勝手も特に文句はありませんでした。

ところが先月、某地下鉄駅でXDP-30Rを強烈に落下させてしまい、それ以来は裏蓋を押さえつけながら出なければ充電できないという哀れな状態になりました。修理すべきか諦めるべきか悩みながら、しばらくの間はまたスマホで音楽を聴く生活に戻りました。

そんなブルーな気持ちの中、恒例のAmazonセールが到来。「新しいの買うしかないでしょ」と一念発起して、新しいDAP探しの旅に出ました。予算上限は3万円。よほど良さそうな物を見つけたとしても5万円以下と設定。最低条件はバランス出力とALAC再生が可能なこと。SONYウォークマンを除く、Astell&KernFiiO(フィーオ)を含む国内メーカーから海外、中華メーカーまで見て回りました。

SONYウォークマンを外した理由は、スマホで言えばiPhoneであり、無難にそれなりに良いのは分かっているのですが、尖ったところがなく面白くないからです。あとは予算を超える上位機種、例えばNW-ZX300以上でなければバランス出力がないのも大きいです

しかしDAPの売れ筋的には、数千円の中華MP3プレーヤか、5万円以上の本格的なDAPの二極化していることが分かりました。2,3万円で幸せになりたがちな私としては「どっちもヤダ」とだだをこね、ちょうど良さそうなXDP-30Rの後継機種や後継OEM機種を探します。

オーディオメーカーのオンキヨーがパイオニアのオーディオ部門を吸収したため、両メーカーは中身も外観も一緒(微妙に中身は違うらしいが)なDAPを販売していることは過去の記事でもご紹介しました。具体的には、パイオニアPrivate XDP-30Rはオンキヨーrubato DP-S1(後継機種はDPS1A)と、パイオニアXDP-300RはオンキヨーDP-X1(後継機種はDP-X1A)と同じだったりします。その後、パイオニア側では後継機種は少なく、XDP-20くらいとなっては来ましたが。

いずれも発売より少し時間が経っている機種もありますが、未だにちょいちょいソフトウェアアップデートが行われていて、MQAやAptX-HDに対応したりとサポートの面倒見が非常に良いのは好感が持てます。

結局、XDP-30Rと中身は一緒(なはず)ですが、ほぼ2万円ちょうどという価格に惹かれてXDP-20を買うことにしました。

低価格高音質の超コスパ高いDAP「パイオニアPrivate XDP-20」の開封レビュー

というわけでAmazonより到着したXDP-20がこちら。なかなかシンプルなパッケージです。

パイオニアPrivate XDP-20のパッケージは超シンプル

パイオニアPrivate XDP-20のパッケージは超シンプル

パイオニアPrivate XDP-20のスペックをご紹介します。

◆ディスプレイ: 2.4インチ容量性タッチスクリーン/ ◆内蔵ストレージ: 16 GB (システム領域含む) / ◆拡張スロット: microSD × 2 ( SDHC , SDXC互換) / 1スロット、最大256 GB ( exFAT形式) / ◆ Wi-Fi機能: 802.11 A /B / G / N ( )/ ◆ Bluetooth の機能があります。5 GHz / 2.4 GHz ●プロファイルa2dp / AVRCP / ●コーデック: SBC / ◆ : DSF / DSDIFF / MQA / FLAC ALAC /音楽再生可能ファイルWAV / AIFF / mp3 / AAC
◆バッテリー: 1,630 mAh / 3.8 V / W ◆再生時間約15時間FLACオフ/ 96 kHz / 24 bit /不/ Wi - Fi / Bluetooth : ◆ボディサイズ:約( H ) 98.2 × ( W ) 64.5 ( D ) 16.0 mm / ◆本体重量約125 g

高音質に定評のあるESS社製のDAC「ES9018C2M」とアンプ「SABRE 9601K」を2基ずつ搭載しています。音質を左右するDACとアンプを左右独立で一つずつ使用しています。同価格帯のウォークマンなどではあり得ないほどの贅沢な仕様です。DACはデジタルをアナログへ変換するというデジタルオーディオプレーヤーの心臓部。それを増幅するのがアンプなので、それぞれ左右独立で音が混ざらず分離されているのはメリットが多いのです。

その他、3.5mmアンバランスと2.5mmバランスに対応。アップサンプリングによってMP3などの圧縮音源も96kHz/88.2kHzや192kHz/176.4kHzに変換可能だったりします。

コストダウンのためか、XDP-30Rのシャーシはアルミ削り出しだったのに対し、XDP-20は樹脂製になっています。高級感はありませんが、ツヤぴかなプラスチッキーではないため安っぽくもありません。てか発売当初4万円程度のXDP-30Rにアルミ削り出しシャーシとかってオーバースペックやろ。

パッケージ同梱内容は、XDP-20本体、充電&データ交換用のUSBケーブル(microUSB→USB TYPE-A)、画面保護フィルム、ドキュメント一式です。Deezer HiFiの3ヶ月無料トライアルクーポンも付属しています。

本体上から見てみると、左から電源ボタン、充電ランプ(充電中は白点灯)、3.5mmアンバランス出力イヤホンジャック、2.5mmバランス出力イヤホンジャックです。

本体左側は、早送りボタン、再生・一時停止ボタン(長押しでロックがかかる)、巻き戻しボタン、microSDカードスロット2つです。早送りとか巻き戻しとか言ってる時点でオッサンなのがバレる件。

本体底は、microUSBポートのみ。

本体右側は、ボリュームボタンのみ。XDP-30Rでは間違って触ってしまう誤動作が多発して不評だったダイヤル式からボタンに変更となりました。

XDP-20(左)とXDP-30R(右)を並べてみます。フットプリントはほぼ同じですが、XDP-20の方が少しだけ厚めです。またXDP-30Rでは信頼性に疑問のあったイヤホンジャックが一体成形になるという改善もみられます。

XDP-20のセットアップ

簡単すぎるので割愛しようかとも思いましたが、初めてハイレゾプレーヤーを購入する方の参考になればと思います。まずは言語選択します。

次に「パスコードを使用しますか?」とのこと。見られて困る曲は入れないので「いいえ」を選択。

「Wi-Fiを設定しますか?」とのこと。もちろん「はい」にします。WPSなどの簡単Wi-Fi設定機能はありませんが、普通にSSIDを選択します。

Wi-Fiパスワードを入力します。DHCPではなくIPアドレス指定も可能。またプロキシも設定可能です。至れり尽くせりです。

初期設定が終わると注意喚起の画面です。3.5mmアンバランスと2.5mmバランスの両方を同時に使っちゃダメよ、とのこと。ウォークマンユーザーじゃあるまいし「ああ、イヤホンジャックが2つあるから二人で聴けるんじゃね?」という輩はいないと思いますが、念のため注意しましょう。

そうそう、XDP-30Rにあったホールドスイッチが消えたのでビビりましたが、再生・一時停止ボタンでホールド(ロック)がかけられるのですね。取説をめったに読まない私としてはありがたいアドバイスでした。

やっと使えると思ったら「アップデートしますか?」とのこと。先に言えやと思いつつ、アップデートします。

「I-O DATAのCDレコまたはDVDミレルを接続することでCDから直接音楽データを取り込めるようになりました。」とのこと。それはマジ知らなかった。

CDレコはパソコン用の薄型外付けCDドライブみたいなやつで、スマホと接続するとパソコン無しでCD音源データを取り込めるスゲえやつ。DVDミレルはそのDVD版(もちろんCDも対応)なわけですが、それがXDP-20でも使えてしまうという。。友人がDVDミレルを買って満足してましたのでどうぞ。

それでは、XDP-20で実際に音を聴いてみたいと思いますが、その前にXDP-30Rで使っていたmicroSDカードを用意しました。まだアレやね、256GBとか200GBのmicroSDカードも安くなってきましたが128GBが一番コスパ高いです。

microSDカードを刺す向きはこうですのでお間違えないよう。間違っても刺さらないので事故ることはありませんが。

microSDカードを刺したら自動で音楽ライブラリの同期が始まりました。1,2分待ちます。

これでXDP-20が使えるようになりました。ちなみにXDP-30Rで設定していたプレイリストはそのままインポートすることは出来ませんでしたので後で調べてみます。

曲がプレイヤーに入ったところで、音質に関する初期設定を見直します。

Bluetoothはとりあえず今は使わないのでそのままでOK。初期設定でAptX-HDが有効になっている。

「再生デバイスを選択」では「ヘッドホン」のままにします。

「バランスモードの出力切り替え」では、「Balanced」と「A.C.G.」を選択出来ます。詳細は割愛しますので「A.C.G.」を選びましょう。

「リプレイゲイン(RG)」は初期設定のままでOK

「オーディオ調整」ではイコライザーやベースエンハンサーはオフ。

「アップサンプリング」は96k/88.2kにしました。お好みで192k/176.4kにします。電池の消耗が気になる方はオフのままでいいでしょう。アップサンプリングすると音が艶やか滑らかになります。人によっては「おとなしくなる」と感じるかもしれません。

「Hi-bit32」は通常16bitな音源を32bit相当に変換して再生してくれる機能です。とりあえずオンにしておきます。

「デジタルフィルタ」は「SHARP」にするのが好み。音の繊細さが際立つような気がします。

「ロックレンジアジャスト」はできるだけ「Narrow」にするのが好み。これも音の繊細さが際立つような気がします。

その他、「e-onkyoアカウント」では、PCから同アカウントで購入したハイレゾ音源データをダウンロードすることが出来ます。私は使わないけど。

「Streaming」では、ストリーミングサービスを使うことが出来ます。DEEZERなどは使わないので置いといて、rajikoが使えるのでWi-Fiがあれば高音質ラジオにもなってしまう。

ほほお、ちゃんとrajikoが使えますね。これは東京都を指定した時の放送局一覧。番組情報も表示できます。

 

デジタルオーディオプレーヤー「パイオニアXDP-20」サウンドレビュー

それでは大変お待たせしましたが、実際に音を聴いてみます。音源ソースは、aikoやジャズ、アニソンのALAC音源(Appleロスレスコーディング)です。イヤホンは、オーディオテクニカの名機(と思っている)であるATH-IM04に8芯OFCの2.5mmバランスケーブルです。

全くエージングをしていない状態で聴いたせいか「あれ?ナチュラルといえばナチュラルだけど、こんなボワっとしてた?」という印象。いや、スマホ直差しよりはずっと良いのですが、中身がほぼ一緒のXDP-30R&バランスで聴いたその音とは異なりました。

※エージングとは、購入したばかりのオーディオ機器を慣らし運転することで本来の音質を発揮できるようにすること。大なり小なりオーディオ機器はエージングした方が良いと言われてます。

やむなく丸一日程度、エージングをしてから聴き直しました。その結果・・・

「これだよ、これ。」久しぶりに聴いたDAPの音に、ぞっと鳥肌が立ちました。

まず聴感上は味付けのない概ねフラットなもの。しかしベースやドラムがちょうどよく太く低く、そしてボーカルやピアノ、ストリングスといった中高音域や高音域の伸びの良さ。音場もほどほど広く、全ての音の分解能が高い。もちろんボーカルの表現力も高く、私が大好物なaikoのビブラートの消え際や、キャロルキングの圧倒的な存在感、スティービー・ワンダーの異常な表現力の高さが際立ちます。

和ジャズの若い重鎮?である村田陽一率いるソリッドブラスによる、ブレッカーブラザーズのカバー「サムスカンクファンク」でもスピードとパワーを存分に感じることが出来ます。ソリッドブラスはドラム以外は全て金管楽器という変態バンドなのですが、音の分離が良いため楽器が混ざることなくそれぞれの良さを聴き取ることができます。これは音数が多く音圧の高いアニソンでも同じことが言えます。

さらに個人的なこだわりになりますが、イヤホンやデジタルオーディオプレーヤーを聴いていて、見落としがちだけど大事なポイントがあります。それは「タムがキレイにハッキリかつ気持ちよく聞こえること」です。タムはドラムでいうバスドラでもスネアでもない、中音域を担当する太鼓です。ジャズやポップスのフィル等でとても重要な役割を担うタムが素敵に聞こえることが私にとって重要なわけです。ドラマーの上手い下手もはっきりタムで分かります。実際にエージング後のXDP-20&ATH-IM04(バランス)では、「タムが素敵」なことがよく分かりました。

このパイオニアとオンキヨーが発売している一連のDAPはとにかく2.5mmバランスの音が異常に良いと言われていまして実際にそうなのですが、3.5mmアンバランスでももちろん聴き直しました。イヤホンは中華イヤホンKZ-AS10や、Final E-3000といった5,000円クラスです。なにしろXDP-20は素直で分離の高い特徴があるので、あまりイヤホンを選びません。実際に聴いてみてそれぞれのイヤホンの良さを出してくれていることがよく分かりました。

これら挙げた特徴はXDP-30R譲りなのですが、なにしろ2万円で買えるXDP-20でこの音が出せるというのに、あらためて脱帽です。買って良かった。

その他XDP-20の使い勝手について

まず気になるのはバッテリーの持ちですが、一時停止中など再生していないときでもバッテリーを消費するため公称15時間の通りとはなりません。しかしオートパワーオフ機能を正しく設定すれば、片道1時間以内の通勤で使うにはだいたい1週間近くは持ちます。アップサンプリングやHi-bitなどの高音質機能を多用するとバッテリーの減りは早くなりますが、それでも週2回充電すれば問題ありませんでした。

操作性については好みがあるとは思いますが、タッチパネル操作が普通にできるので普通に使えます。最近ではAndroid OSをベースにしたDAPが増えてますが、当機はLinuxベースの独自OSで余計な機能のないシンプル設計です。だからマニュアルも読まずにいじっていれば充分理解出来るので分かりやすいとは思います。Android OSベースのDAPはつい色々とアプリを入れてしまい、バックグラウンドで動くアプリのせいですぐ電池が切れる、なんてことがありますが、そういう心配はありません。

携帯性は本当に抜群です。軽くてタバコの箱くらいのサイズでワイシャツのポケットにもすっぽり納まります。

XDP-20の残念なところ

褒めてばかりでは、オニオン座ではありません。XDP-20の残念なところと筆者の所感をご紹介します。

・付属(内蔵メモリに収録)の管理ソフトがクソ →PCに繋いでドラッグアンドドロップすればいいので使わない。
・WMAフォーマットファイルが扱えない。 →FLACなどに変換すればいいし。
・DSDではギャップレス再生が出来ない(曲と曲の間にブランクが生じる) →あまり聴かないし問題なし。
・DSDではイコライザーが効かない。 →あまり聴かないし問題なし。
・Androidベースではないのでrajiko,DEEZERとtuneinしか使えない。 →ラジコが聴ければOK
・deezerはダウンロードできない。 →使わないし、PCで落とせばOKだし。

以上から、私にとって当機の欠点はないということが再認識できました。

まとめ

もちろん予算が許せば10万円前後のDAPが欲しいし、たぶんそっちの方が音がいいでしょう。でも早い話、予算2万円でバランス出力で聴ける国内メーカーのハイレゾ再生プレーヤー買うなら、XDP-20一択です。これは間違いなく断言できます。

それでは本日ご紹介したアイテムをふり返ります。2万円で買える世界で最も音の良いDAPがこちら。

拡大写真でお分かりかもしれませんが、ボディーに少し汚れが目立ちやすい傾向があります。また私のようにDAPをぶん投げても壊れないかは知りませんが大切に使いたい方はケースを購入されることをオススメします。

3万円を少し超えますが、XDP-20あたりをさらに電源強化したオンキヨーのモデルがこちら。

 

以上、ブログ「オニオン座」がお届けしました。最後までご覧下さり誠にありがとうございました。


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