ロジクール トラックボール M575 の型番を完全解説!保証・レシーバー・価格の違い

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ロジクール(Logicool)MX ERGOの評判の高さを聞いて、トラックボールマウスへの注目度が高まっている。とはいえ、いきなり1万円以上もする高級モデルを買うのはちょっと勇気がいる……そんなときに注目されているのが、同社のワイヤレストラックボールのエントリーモデル「M575」シリーズだ。

ところが、いざAmazonなどの通販サイトを見てみると、「M575S」「M575SP」「M575SPd」など、見慣れない型番がずらりと並んでいて戸惑ったことはないだろうか。 見た目はそっくりなのに、価格や保証期間、付属するUSBレシーバーまでもが微妙に違っており、「結局どれを選べばいいの?」と迷ってしまう人が多いことだろう。

本記事では、長年トラックボールを愛用してきた筆者が、M575シリーズの型番ごとの特徴と選び方を整理して解説する。

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※本稿では「品番」ではなく「型番」で表記を統一しています。

目次

ロジクールのワイヤレストラックボールM575の人気と、とても分かりにくい型番の法則

筆者の周囲のITエンジニアの多くが、ロジクールのトラックボールマウス「MX ERGO(MXTB2)」を愛用している。主な理由は「場所を取らない」「肩が凝らない」「マウスより疲れない」という理由が多い。実際に、筆者自身も先代のMXTB1やM570t(現行M575の前身)から使い続けてきた愛用者の一人であり、これらメリットを充分に感じている。

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最近では、これまでトラックボールを使ったことのない人までが、MX ERGOの評判を耳にして興味を示し始めている。SNS上でも「買おうか迷っている」といった声をよく見かける。

ただし、MX ERGOは価格がおよそ1万5千円と高めである。初めてのトラックボールマウスに1万円以上を出すのは勇気が要る。だから「まずはロジクールのエントリーモデルM575で試してみたい」という声が増えてきているのは自然の流れと言えよう。

実際に筆者の周りでは、トラックボール初心者でもおおむね1週間ほどで慣れる人が多いのだが、慣れるかどうかは個人差がある。不安に感じる気持ちも理解できる。そうした背景から、数千円で購入できるM575を試す人が少なくないのだ。

しかし問題は、M575には複数の型番が存在し、「どれを選べばよいのか分からない」という点である。ネットショップでは「M575S」「M575SPd」といった型番が並んでおり、混乱してしまう人も少なくない。

そこで本記事では、長年ロジクールのトラックボールを使い続けてきた筆者が、M575シリーズの型番の違いを分かりやすく解説する。なお、ここで紹介する型番の考え方は、MX ERGOやMX Masterシリーズなど、他のロジクール製品にも概ね共通している。

先に結論:迷ったらM575SPdでOK

先に結論を言えば、「保証が1年で良ければ、Amazon.co.jp限定のM575SPd、または楽天市場のM575SPdaがオススメ」です。理由は以下の通り。

  • 最安で購入できることが多い(ロジクール公式がベースモデルをムチャな投げ売りしなければ最安)
  • 最新のUSBレシーバー「LogiBolt」が付属している
  • M575SPdとM575SPdaは、付属品や保証内容も含めて、全く同じ商品である

ちなみに、トラックボールに慣れる頃にはMX ERGOが欲しくなるはずなので、同様の特徴を持つMXTB2dのリンクも貼っておく。

このあと、もう少し詳しく型番の読み方や違いを見ていきたい。

Logicool M575の型番の仕組み

 

Logicool M575とM575SPの見た目は全く見分けがつかない

Logicool M575とM575SPの見た目は全く見分けがつかない

Logicoolの入力デバイス(マウス・キーボードなど)の基本的な型番構成は以下の通りだ。

「ベースモデル名」+「色」+「オプション(dなど)」

しかし型番表記には完全な一貫性・統一性がなく、かつ多少の揺れも見られる。やむなく「基本的には」という逃げの記載が多くなることを御了承いただきたい。そもそも「t」とか「s」とか散々調べても正確な情報が出てこないしマジ意味不明。

M575のベースモデル名の違い

M575の歴史を少し振り返りながら、ベースモデル名の成り立ちを挙げていこう。

  • 2020年11月に「M575」が発売開始。前モデルM570/M570tから約10年ぶりの大刷新だった。
  • 正式な商品名は「ERGO M575 Wireless Trackball Mouse M575S」とも言われていた?(諸説あり)
    ※M575SはM575のマイナーバージョンアップ版と思われるが正確には不明。併売していたとも記憶している。
  • 2024年9月に、「M575/M575S」をベースにした静音クリックモデル「M575SP」が登場した。

以上から、M575/M575SとM575SP を比較すると、後者の方が新しく、かつ静音の有無で仕様が異なるということだ。

つまり、M575の最新機種(ベースモデル)名はM575SPである。これから買うなら、特に事情がなければ「M575SP」を買うべきと導ける。

カラーバリエーション(色)の違い

ブラックやグラファイトは標準色のため省略されている場合があるが、それ以外については型番に対して2文字で本体の色を表すことが多い。

例えば、M575/M575SPのカラーバリエーションは次のようになる。

  • M575GR:M575/M575Sのグラファイト(GR)カラー
  • M575SPGR:M575SPのグラファイト(GR)カラー

ちなみに、ブラックやグレーなどばかりと思えるが、部屋に合わせやすいオフホワイトのM575SPOWもある。

オプション文字(販路など)の違い

次は、最もわかりにくいカラーバリエーション以外で、何かを意味する文字(ここではオプション文字と呼んでいる)を紹介したい。

例えば、M575/M575SPについて販路を示すオプション文字は次のようになる。

  • M575d:M575/M575Sのブラック+Amazon限定(d)
  • M575SPd:M575SPのブラック+Amazon限定(d)

末尾に「」がつくのがAmazon限定モデル(本来はオンライン限定モデルのはず)である。一般の流通品との特徴的な違いは、「一般流通品よりも安い」「無料の保証期間が短い(2年→1年)」「簡易パッケージである場合がある」の3点である。また基本的には、最も販売数の多いベースモデル色にしか限定モデルは設定されていない。

楽天市場ではロジクール公式ストアがM575SPdaが販売されているが、これもAmazonのM575SPdと全く同じ(保証期間も同じ)となる。

これらオプションについては、ロジクール公式から明言されているわけではないが、結果から推測することができるのでまとめてみた。

  • d:オンライン限定=実質Amazon限定(distributionまたはdirectの略?)
  • da/dr:楽天限定(distributionまたはdirectの略?)
  • n:法人向け(narrow channel?)
  • t:技術更新モデル(tuned?)
  • s:第二世代改良モデル(seconds?)

ロジクール製品の型番はマウス以外でも基本的に法則通りである

M575に限らず、またマウスに限らず、ロジクール製品では上記法則が基本的に適用されている。

一例を挙げると、筆者も愛用しているテンキーレスな高品質ワイヤレスキーボードMX KEY MINI については、KX700GRの色はKX700のグラファイトカラー。KX700PGの色はペイルグレー、KX700ROの色はローズ(ピンク)という具合。

さらにオプションについても同様。Amazon限定モデルとしてKX700GRdで販売されており、楽天限定モデルはKX700GRdrで楽天内のロジクール公式ストアが販売している。dがつくのでオンライン限定として保証期間1年間に短縮されているが、通常品KX700GR(dナシ)よりも1~2割ほど安く販売されている。

USBレシーバーの違いにも注意

ロジクール製品の型番だけでは判別はできないが、付属しているUSBレシーバにも違うことがある。現在、USBレシーバーには以下の2種類がある。

  • Unifying(旧式)
  • LogiBolt(現行)

ロジクールのマウスやトラックボールは、Bluetooth接続でも使えるが、製品に付属のUSBレシーバーを使う人も多いようだ。理由は、BluetoothではなくUSBレシーバー側にペアリングしておけば同社のマウスやキーボードなど複数の入力デバイスが使えるようになるからだ。

いずれもUSB-CではなくUSB TYPE-Aになりますので、Macbookや最近のWIndowsPCには直接刺さらない(USBハブ経由での使用は可能)。海外ではUSB-C版のLogiBoltが出始めているが、国内でのマウスバンドル売りや単品売りはまだ時間がかかりそう。Bluetooth接続でも特に不便はないので割り切ってもいいと思う。

新しいマウス製品へのバンドルは徐々にLogiBoltへ移行している。ただし、M575SやM575SPの多くはまだUnifyingが付属していることが多く、繰り返しになるがどちらのレシーバーが付属しているかは型番だけでは判別できない。したがって商品説明文をよく読む必要がある。これが面倒だ。

執筆時点、明確にLogiBoltが付属することが確認できているのは、Amazon限定のM575SPd。今後、他の型番でもLogiBolt付属モデルが増えてくると予想される。

USBレシーバーの種類が気になる方は、購入前に商品ページやパッケージに「LogiBolt」または「Unifying」の記載があるかどうかをチェックしておきたい。なおロジクールのLogiBoltレシーバーは単品でも購入が可能だ。

まとめ:結局どれを買えばいいの?

ロジクールのワイヤレストラックボールM575は、どれも基本機能は同じだが、保証期間やUSBレシーバーの種類、価格に違いがあることを確認出来た。統合すると以下のように考えると選びやすいと思う。

  • できるだけ安く、最新のUSBレシーバー(LogiBolt)も付けたい:Amazon限定の M575SPd が最適。
  • とにかく価格重視:静音のない型落ちだがM575S が候補になる(USBレシーバーは要確認)。
  • 保証を2年にしたい場合:M575SP(型番末尾がGRなどで「d」がない) を選ぶと安心だ(こちらもUSBレシーバーは要確認)。

購入時には、商品ページの情報やパッケージに記載された「Unifying」「LogiBolt」などの文字をチェックしておくと安心である。

なお、前モデルがM575/M575Sの方が処分価格で安く売られそうに思えるが、市場在庫次第では最新のM575SPの方が安い場合もある。値段も確認してみてほしい。

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