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オーディオテクニカのオープン型プロ向けヘッドホン「ATH-R70x」を買ったのでレビューするよ

2021年1月13日

久しぶりにヘッドホンを買ってとても幸せになってしまったので、ご覧の貴兄にも幸せになってもらいたく、ご紹介したい。

今回購入したヘッドホンは、オープン型プロフェッショナルヘッドホン「ATH-R70x」という商品。自宅を有意義に過ごすニューノーマルの時代こそ、開放型ヘッドホンとは?という方には特に体験して頂きたい。

開放型ヘッドホン(オープン型ヘッドホンともいう)の主な特徴は「一般的な密閉型ヘッドホンと比べ、音の抜けが抜群に良い」「装着していても周りの音が聞こえる」がある。その理由と、むしろ開放型ヘッドホンが向いている人についても追究する。

オーディオテクニカの開放型プロ向けヘッドホン「ATH-R70x」を買ったのでレビューするよ

人のヘッドホンを見たら自分も欲しくなった

まず、当該ヘッドホンを購入するに至った経緯を説明するが、興味ない方は次の章までスキップ頂きたい。

当ブログ「オニオン座」で幾度となくご紹介してきた記事にある通り、筆者は自らのオーディオ欲とaiko欲を満たすべく数多くのイヤホンをここ数年で買ってきた。実はまだ記事にしていないのだが、超高級イヤホン「ゼンハイザーIE800S」を昨年購入して、ようやく今度こそ「イヤホン沼」から脱出できたばかりだった。

そんなある日、中学生になる娘が「ヘッドホン欲しい」と言い出したのだ。中学一年生のくせに厨二病を患う娘としては、けしてDJやらヒップホッパーになりたいわけではなく、美男美女がヘッドホンを首にかけて黄昏れているような絵に心をくすぐられたのだそうな。音がどうとかではなく「自分もヘッドホンを首にかけてみたい」。そんな憧れがあったのだとか。

Google画像検索より。謎のおっさんの笑顔は気にしないで欲しい。

その後たまたま、三者面談で凄まじく先生から褒められた娘へのご褒美として、コスパの良いヘッドホンをプレゼントすることにした。ところで、ちょっとずつ本題からずれるが、必ず戻ってくるから安心して頂きたい。

結論的には、私が新宿のヨドバシカメラで視聴して選んだヘッドホンはこちらである。国内メーカーで筆者が最も信頼しているオーディオメーカー、オーディオテクニカの「ATH-SR30BT」だ。

娘にとって人生初のヘッドホンに「ATH-SR30BT」を選んだ理由は、価格的にはエントリークラスながらきちんとした音を出し、これといって特徴はないがけして退屈しないオーディオテクニカらしいサウンド、サイズ感、軽量で装着感も個人的に評価が高かったからだ。Bluetoothでワイヤレスで使えること、マイクを内蔵しているので電話やボイスチャットもできること、見た目も小柄でカラーバリエーションも4色(ブラック・グレー・ピング・ブルー)あり、女性も気軽に使えることも大きい。

もちろんバッテリーの持ちなども確認したが、特に問題ないと判断した(公称:最大70時間)。Bluetooth接続においてAptXに対応していないこと、有線接続ができないことは若干の減点ではあったが、娘の使うiPhoneのコーデックAACには対応しているし、有線接続にしてより良い音を求めるような用途ではないため欠点には至らない。せっかくなので、いつも家庭と仕事の両立をしていている嫁にも同じ商品の色違いをプレゼントすることとした。嫁はカナル型イヤホンが合わないと嘆いていたのでヘッドホンなら使えるだろうと考えたからだ。

結果、娘は筆者からのプレゼントの中で最もというほど喜んでくれた。いつもクールな嫁の反応は薄かったが愛用してくれているので、それなり以上に気に入っていることが分かる。筆者のヘッドホン選びは正解であった。

そんなときに思った。オレもヘッドホン欲しい、と。ここから自分用のヘッドホン選びが始まった。

あまり知られていない、開放型ヘッドホンの特徴と欠点

いくつかの自分用のヘッドホンに狙いを定めている頃、家庭の事情で筆者は毎日料理をすることになった。土日の晩飯は筆者が作るルールで数年来ているが、未だに料理は苦手である。このマイルドなストレスを解消すべく、実はBluetoothスピーカーで音楽を聴きながら料理をするのはよくやっていたが、隣の居間にあるテレビに負けない程度の音を出すと、逆に居間のテレビが聞こえにくいと言われてしまう。しかしイヤホンをしながらでは料理の音が聞こえない。それなりの音量で音楽を聴きながら、かつ周りの音も聞き取れる方法となると2つしかない。ネックスピーカー開放型ヘッドホンの2択である。

ネックスピーカーは首にかけて聴くスピーカーで、Bluetoothによるワイヤレスで使え、首元から音が出る。これはこれで便利ではあるため欲しいのだが。

しかしネックスピーカーでは、細かな音を聴くことが当然出来ないし、あくまでスピーカーであるから完全に音がダダ漏れ状態となる。台所でテレビの音声を聞くくらいなら十分なのだが、オーディオというには違う。となると開放型ヘッドホンしか選択肢がない。

via:https://www.audio-technica.co.jp/headphone/navi/whatis/02.html

ここで開放型ヘッドホンとは何かを簡単に説明しておこう。通常の「ヘッドホン」と言えば、穴のないお椀状の「ハウジング」と頭部に密着した「イヤーパッド」に密閉され、周りの音が聞こえにくい構造になっている、通称「密閉型ヘッドホン」が99%以上ではないだろうか。

一方、開放型ヘッドホンは、そのお椀にあたる箇所であるハウジングが網状などになっていて「密閉されていない」状態となる。なぜ密閉されていないことが重要かというと、ヘッドホンもスピーカーも同じで、磁石でコーン(円形の表面)を振動させる構造に変わりは無い。しかし密閉構造の中でコーンが前に動くと内部的には気圧が下がり、前に動くことを制動されてしまう。ところが密閉構造でなければ、このような気圧による制動は起こらず、コーンすなわちヘッドホンユニットが性能を遺憾なく発揮できる。開放型ヘッドホンは、音質だけを見れば非常に合理的なわけで、音が良いに決まっているのである。

ただし、開放型ヘッドホンにも大きな欠点がある。密閉されていないため、ヘッドホンの音は外に聞こえ、ヘッドホンで音楽を聴いている人は外の音が聞こえてしまうのだ。そのため利用可能な場所や環境が限られてくるというのが、開放型ヘッドホンの唯一にして最大の欠点である。

しかし、筆者は「自宅で使う」「ヘッドホンの音漏れくらいなら問題ない」「音楽を聴きながら周りの音が聴きたい」それでいて「なるべく高音質で聴きたい」という条件であったため、開放型ヘッドホンの短所は長所となった。これは買うしかない。

開放型ヘッドホンといえば最も有名なのが「ゼンハイザーHD598」、通称プリンである。世界中にファンが存在するところを大変恐縮だが、正直あまり自分の好みではなかった。理由をよくよく考えると、個人的には後述する「音楽を楽しむ」傾向が強いと感じたためだった。いや、ディスっているわけではない。クセがなくオールラウンドに開放型ヘッドホンの良さを伝えられる同機は、本当に名作だと思う。しかし筆者はもっと分かりやすい解像度感が欲しかったのだ。後継機種のHD599や上位機種のHD650も聴いたが、同様に良いのだがピンとこなかった。

と、気がついたら「ATH-R70x」をポチっていた。次の章では開封レビューを試みたい。

オーディオテクニカの開放型ヘッドホン「ATH-R70x」開封の儀と使用感レビュー

オーディオの世界ではかけるお金に上限がないとはいえ、一般人から見れば十分に高級品である「ATH-R70x」。その所有欲をくすぐるパッケージから紹介しておこう。気になる価格は下記よりチェック頂きたい。

我が家へ着弾した「ATH-R70x」はこちら。なんともデカいのである。

おもむろにボックスティッシュと並べてみた。年末年始限定パッケージの「エルモア」である。特に意味は無い。

ATH-R70xのスペックは以下の通り。もちろん今どきのヘッドホンらしく40kHzまで出せるとされているハイレゾ対応である。

ATH-R70xスペック概要

ドライバーサイズ:45mm
再生周波数帯域:5〜40,000Hz
最大入力:1,000mW
感度:98dB
インピーダンス:470Ω

外箱を外してみると、内箱にATH-R70xが鎮座。非常に偉そうである。

同梱内容を並べてみた。ATH-R70x本体、着脱式ヘッドホンコード、収納用ポーチ、保証書などのドキュメント類。余計なものは入っていないが、足りないものも特にない。

まずは着脱式ヘッドホンコードから見ていこう。素材はOFC。カールではなくストレートで、そこそこ柔らかくしなやかなので使いやすそう。6.5mmピンジャックは変換アダプタを外すと3.5mmアンバランス(一般的なオーディオプレイヤーやスマホで使える)で使用可能。

ポーチはよくある巾着袋。作りも素材も悪くはないが、ロゴの印刷も特にない。特別持ち歩きたい感はないし、ほぼ自宅で使用するのできっと使わない。

お待ちかね、ATH-R70x本体である。前述の説明通りエンクロージャーが網状になっていて、どこかメカメカしいスタイルが少年心をそそる。なお、スマホで撮影したため盛大にノイズが乗っているがご容赦頂きたい。

正面から見ると、こうである。頭部の締め付けを緩和しながら安定使用を可能にするウイングサポートが特徴的である。ヘッドアームが肉抜きされていて軽量化を図っていることも分かる。

45mmの大型ドライバーユニットがこちら。イヤーパッドはベルベットな素材であり、耳あたりは非常に心地が良い。耐久性は気になるが、交換が可能となっていて、純正品のほか、サードパーティー製品も販売されている。流石プロ向け製品である。

まあ他社の合皮製であろうとナイロン製であろうとヘビーに使えば痛むのは変わりないので諦めてもよい。ソニーなんかとは違い、オーディオテクニカの製品で耐久性に関してがっかりしたことは一度も無く、カビなければどうせ10年は使えるから筆者はあまり気にしない。

もともと軽量なATH-R70xだが、このウイングサポートのおかげでより軽く感じる。頭にヘッドバンドが追い被さっている感がないのが心地よい。逆にしっかり「ヘッドバンドが装着している感」が欲しい人は向かないかもしれない。

付属の脱着式ケーブルをATH-R70x本体に装着してみる。こいつはは二股に分かれているのだが、左右を識別するマークなどは存在せず、どちらに刺しても構わない。本体に差し込んだら時計回りに回すとしっかり固定する。

さっそくATH-R70xのサウンドチェックをしたい。なお、スピーカー状のダイナミックドライバーを搭載したヘッドホンやイヤホンは特にそうなのだが、「エージング」または「バーンイン」と呼ばれる慣らし運転を最低1日程度は行った方がよい。買ってきてすぐの状態では、本来の音質を聴くことができないので、聴きもしないのにオーディオプレイヤーに繋いで音を出しっぱなしにしておくのである。ヘッドホンやイヤホン、もっと言えばスピーカーは、買ったばかりだと音が悪いのである。

余談だが、うちの嫁は、筆者が日中に寝室でイヤホンをエージングしていると、「あ、また空焚きしてるの?」と言うようになった。鉄製のフライパンでもあるまいし、と思いながらも、一般人には分からない異常行動にすっかり慣れてきた嫁がいっそう愛おしい。

さて、そんなわけで、我が家のデジタルオーディオプレーヤー「パイオニアXDP20」にATH-R70xを接続してみた。音源はいつも通り「aiko」「ずっと真夜中でいいのに」や村田陽一率いる「Solid Brass」などの和ジャズ。葉加瀬太郎や押尾コータローも中低音や高音倍音を確認するために用いた。いずれもALAC(Appleロスレス)音源と一部ハイレゾ音源を使用した。

さて、買ったばかりのATH-R70xの音質は・・・

「あれ?期待しすぎかな???」というのが本当に正直な印象。

わずかにドンシャリで、わずかに高音にオーディオテクニカ特有のクセを感じるが、概ねフラットなのは同社製品の良い特徴そのもの。けして嫌いじゃないしむしろ大好物である。しかし全体的にボワついている。いわゆる解像度感が足りないのだ。音のキレ、分離感、いずれも普通レベルで、期待していたほどではなかった。さらに全音域にて詰まった感じすらするのだ。一言で言えば1万円クラスのヘッドホンサウンドのレベルである。

まさかのヨドバシカメラなどで試聴した際とはかけ離れた音質であったのだ。これはアカン。曲を変えてもアーティストを変えても変わらん。筆者の耳は腐ってしまったのか。リセットするために我が家のリファレンスイヤホンなどで聴いてみるが、耳の調子が悪いわけではない。これはマイルドな不良品を引いてしまったのだろうか。しばし考えた結果、やはりエージングをすることとした。

エージングをするにもイヤホンと違い、盛大な音漏れを発生する開放型ヘッドホンである。布団をかぶせれば気にならなくなる、というレベルではなかったので家族の迷惑にならないよう、時間帯によって場所を変えるなどして丸1日程度エージングを行った。

エージングを行った後、あらためてATH-R70xを聴いてみた。

「おおおおおっっwちょっっっw」である。もう鳥肌ぴくんぴくんである。

ここまでエージングで変わるヘッドホンも珍しいのではないだろうか。むしろ出荷前にエージングやっておけというレベルである。

一言で言えば「THE audio-technica SOUND」。ほんのりドンシャリでほんのり高音にクセがあるが概ねフラットということ(このクセを「金属臭い」という人も少数いるが、レコーディングスタジオで多数音を聴いてきた筆者からしても不自然さは感じない)。さらに声や楽器の分離と解像度感が相当高いこと。全音域について、詰まった感じがなく、それでいてコシがある。いわゆる「普通な音」でありながら、聴き疲れせず、それでいて飽きないという絶妙なブレンドを行っている。そんな同社イヤホン・ヘッドホンの良さをそのまま伸ばした上位互換といった感じである。

定位も広めで、かつしっかりしていて、ボーカルはやや近くから聞こえる。定位感や距離感は高級イヤホンっぽい、と言ったら当記事のイヤホンフリークの貴兄にはお分かり頂けるだろうか。開放型ヘッドホンということもあり、音のヌケも歯切れも良い。ブログに載せる以上は少しぐらい欠点を述べたいのだが、この価格帯でこれだけの音が出てくれているので文句がないのだ。

しいて留意点を記すとすれば、音質以外について一つだけある。それはATH-R70xはハイインピーダンスなヘッドホンである、ということ。一般的なイヤホン・ヘッドホンのインピーダンス(電気抵抗値)は16Ω(オーム)で、高めのものでも100Ω程度。しかしATH-R70xは470Ωとなっている。ハイインピーダンスなイヤホン・ヘッドホンを使用する場合は、高パワーのヘッドホンアンプ(ポタアン含む)がないと大音量で聴くことが出来ないと言われる。

しかし筆者は、デジタルオーディオプレーヤーのゲイン設定を「High」に代えるだけで問題を解決した。筆者のスマホ「xperia 1 ii」では、最大ボリュームで普通に聴けるレベルであった。つまり普通にDAPを使っている人は問題なく、スマホオンリーの人でも大音量で聴きたいニーズがなければ問題ないのである。イヤホン・ヘッドホンのガチ勢からすれば、「ゲインはNomalの方がノイズは少ないし、ハイインピーダンスなイヤホン・ヘッドホンはまともなアンプあってこそ実力を発揮できる」と言うのだが、現状で大満足なので気にしないこととする。

 

ATH-R70xの音の傾向と、買うべき人とそうでない人

あくまで個人的な見解となるが、おそらくこのヘッドホンを買って特別幸せになれる人は以下の通りではないだろうか。

・J-POP、アニソン、その他ジャンル関わらず、女性ボーカルが好きな人
・小編成〜中編成のストリングス、クラシック音楽、生ギターが好きな人
・ジャズ全般が好きな人

上記理由は、やはり自然な音のヌケと、オーディオテクニカらしい音の作りから、高音が比較的生々しいと感じるからである。定位の良さも相まって、女性ボーカルは目の前で歌ってくれているように聞こえ、ストリングスもウッディなホールで聴いているような感覚すら感じる。音全体に人工的な感覚が筆者には感じられないため、表現の難しいドラムのタムなどもすっと心に響いてくれる。

逆にこんな人はこのヘッドホンを買わなくても良いのでは、ということも述べてみたい。なにしろ開放型ヘッドホンは、その構造的理由から量感タップリな低音を出すことが苦手である。にもかかわらず、同機はやや出過ぎなほどの低音を出せているし、量だけでなく、けっこう低い低音(低周波)も出せている。したがって、ウッドベースやキックの音も正しく聞こえるのだが、ソリッドな低音が好きな人のニーズはどこまで応えられるのだろうか、といった感じである。低音に関しては「音のヌケ」なんかよりもゴリっとした「パワー」が欲しい人には当製品は向かないと考える。

なお、ATH-R70xは「開放型プロフェッショナルヘッドホン」とオーディオテクニカが呼んでいるだけあり、国内外のレコーディングスタジオなどでも使用されている事実がある。しかし同機の音質は、良い意味で「モニターヘッドホン」と「音楽用ヘッドホン」の中間といった印象である。

誤解をしている人も多いと思うが、プロが使用するいわゆるモニターヘッドホンは、けしてフラットで原音再生を目的としたな音作りではないことが多い。もちろん原音忠実性は高いのだが、「あら探し」をしやすくするために高音域が持ち上げられているなど、「音楽を楽しむ」には耳が疲れてしまう設計がなされている。ノイズ、位相、音のかぶり、エフェクト具合などを確認するためだ。顕著な例が、ソニーの「MDR-CD900ST」である。筆者も音楽制作の仕事では、旧バージョン「MDR-CD900」から使っていたが長時間使うと耳が痛くなったものであるが、アーティストやエンジニアの「意図」を汲み取りたいときは使ったものである。

かたや「音楽用ヘッドホン」(などという言い方が正しいか不明だが)は、原音忠実性よりも、どちらかといえば「音楽を楽しむ」ことにウェイトを置いている。低音と高音を少し持ち上げて聞きやすくするなど、元の音源を若干加工してでも音楽を楽しめるように工夫している。

ATH-R70xはこれらの中間というか、両方の性質を持っているように感じた。おそらくだが、きちんと正しく音が出ていること。とはいえ、音楽を楽しめること。この相反するとも思える特性を両立していると感じる。

さらにATH-R70xの良さを後押しするのが、開放型ヘッドホンという構造である。この構造からくる「音のヌケの良さ」は、同価格帯の密閉型ヘッドホンにはけしてマネできないほど素晴らしい。「音のヌケ」が良くないと、極端に言えば「隣の部屋で鳴っているスピーカーの音」であるが、「音のヌケ」が良いと目の前で楽器がなっているように聞こえる。いわば「生っぽい音」になるわけである。

ATH-R70xとATH-M70xのどちらを買うべきか

両機を所有しているわけではないためヨドバシカメラやeイヤホンなどで試聴した印象だが、ATH-R70xと同社の同価格帯である密閉型ヘッドホン「ATH-M70x」と比べる。筆者も最後まで悩んだ組み合わせである。

ATH-M70xは、ATH-R70xほどの爽快な音のヌケはないものの、プロモニターヘッドホンとしてふさわしい高解像度感が魅力的だ。それでいて中高音は固めなもののパワーも存分に感じられ、音楽を聴いても十分楽しい。誤解を恐れずに言えば「耳が疲れず、低音も聴けるMDR-CD900ST」といった感じである。固い音で音圧感もありながら原音忠実なヘッドホン。ある意味、無敵ではないかな?とすら思う。音の傾向は、つい先日まで筆者のリファレンスイヤホンであったATH-IM04と似ていて、予算が許せばすぐにも欲しかった。

結果、おそらく、音圧が欲しいボカロやEDM、ロック、ダンスミュージック全般には、ATH-R70xよりも向いていると感じる。実際にプロのDJが多用していることも筆者の印象を裏付けているのではないだろうか。いやATH-R70xでも十分良いのだが、どちらかというと、というレベルではある。

ATH-R70xを買うべきか、ATH-M70xを買うべきか。「THE audio-technica SOUND」はそのままに、ATH-R70xの音のヌケからくる「自然感」を取るか、ATH-M70xの超高解像度感&パワーを取るか。いっそ両方買える人は買った方が幸せになれると思う。これはマジで。

まとめ

当記事では、オーディオテクニカのプロ向け開放型ヘッドホン「ATH-R70x」のパッケージや使用感、音質などをレビューした。また比較されがちな同価格帯の密閉型ヘッドホン「ATH-M70x」との比較にも触れてみた。

ATH-R70xの音質は、良い意味で「普通」だが、解像度も高めで定位も良く、開放型ヘッドホンなのに低音もきちんと出ているし、なにしろヌケが良いのであらゆる音源が「自然に聞こえる」という、今まであまりない体験をすることができた。これは自宅など落ち着ける場所で体験すると感動ひとしおである。とにかく開放型ヘッドホンの良さは、もっと多くの人に知れ渡るべきとすら感じた。

最後に言いたい。「本当に買ってよかった」そう思えるヘッドホンであった。オニオン座では自腹で買って、気に入ったプロダクトしか紹介しないので、大いに参考にして頂きたい。

あとはバランスで聴けるよう、リケーブルかアダプターを買うなどしたら追記したい。

それでは本日ご紹介したアイテムをふり返る。つい大絶賛してしまった、今回の主役「ATH-R70x」はこちらで価格を確認して欲しい。

同社製品で、同ランクの密閉型ヘッドホン「ATH-M70x」はこちら。音質は似てはいないが、オーディオテクニカらしい特徴は持っている。是非、聞き比べてみて欲しい。

ヘッドホンのイヤーパッドは、使えば傷むのが普通。イヤーパッドにかぶせるカバーも純正ではないが販売されている。伸びる素材であるため、ひとつあれば便利だ。

最後に、我が家のデジタルオーディオプレーヤー、パイオニアXDP20をあらためて紹介したい。ソニーは外すとして、高コスパ高音質なデジタルオーディオプレーヤーと言えばアジアメーカー品と、オンキヨー&パイオニア連合の二択となる。筆者は後者の国内メーカーを選んだが大正解であった。同機は生産中止してから時間が経っているため品切れの可能性がある。その場合はその商品ページにあるオンキヨーの姉妹機を検討されたし。

 

以上、ブログ「オニオン座」がお送りした。最後までご覧下さり誠にありがとうございました。

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