原付バイクで東京から伊勢神宮まで一人旅をしてみた「一日目」(1/4)

ホンダLEAD125の新車を購入

この記事では、買ったばかりの原付バイクで東京から伊勢志摩、そして伊勢神宮へソロツーリングした一人旅の奮闘記をご紹介します。3泊4日の無計画旅行でしたので、予想外の事態が多く、盛りだくさんのため4記事に分けてご紹介します。バイクを買ったら、まずは一人旅でしょ?

まず最初に、突然のワガママを許容してくれたカミさんに最大級の感謝。

 

目次

原付バイクで東京から伊勢神宮まで一人旅をしてみた「一日目」(1/4)

念願の原付二種スクーター「LEAD125」を買った

40歳手前でバイクの中型免許を取得した数日後、とうとう念願のスクーターを買ってしまいました。ホンダLEAD125です。ピカピカの新車です。

以前乗っていた50ccスクーター「ホンダDuo」が調子良すぎたのでまたもやホンダにしてみました。少し安かったLEAD110と悩みましたが空冷エンジンはちょっと心配だったのでLEAD125にしました。購入価格は諸経費コミコミの走り出しでちょうど30万円。男らしくローン24回払いなんだぜ?これで10年は戦える!(確信)。

そう。タイトルに「原付バイク」とありますが、厳密にいうと50ccを超える原動機付き自転車、つまり原付二種バイクでのツーリングのお話となります。原付一種50ccバイクでの長旅をご想像の方には申し訳ありません。でもね、原付二種でもガチで大変な旅だったんですよ。

バイク一人旅の目的地を考えてみる

さて、以前から少し大きなバイクを買ったら一人旅をしたいなと思ってました。「水曜どうでしょう」という大泉洋が主演している番組をご存知でしょうか。けっこうアホな番組で、スーパーカブ(50cc。法定速度は時速30km)で3日間で東京から北海道に行ったり、京都から鹿児島まで行ったりという無謀な番組でした。それに憧れてたりもしました。

どこに行こうか。どうせなら電車で行きにくいところで、子供や嫁を連れて行ってもあまり盛り上がらない、つまり一人でしか行けないところがいいなと思いました。ただの観光スポットに行っても仕方ないし、そもそもただの観光地には興味がない。だから一人で行きたいのに行ったことがない場所はどこかしばらく悩みました。

そして結論が出ました。そうだ伊勢神宮に行こう。バイクを買った晩、すぐさま嫁へ報告して出かけることにしました。

ただし、バイクと言っても購入したのは125CCのスクーターです。いわゆる原付二種、略して原2スクーターです。けして長旅仕様ではなく、せいぜい東京から富士山でツーリングするくらいのものでしょう。

なぜかというと排気量が小さいので高速道路や自動車専用道路が使えません。ということは一般道をひた走るしかないわけです。法定速度が60kmとはいえ、実際には渋滞や信号もありますので1時間で平均30km進めれば御の字です。

私が住んでいる東京から伊勢まで、途中でフェリーに乗るとしても片道300km以上あります。つまり絶好調でも片道10時間はかかる計算です。。。

「あ、それなら簡単じゃん。1日は24時間なんだから10時間だったら丸1日走ればいいんじゃね?」と考えてしまう私でした。我ながら頭が弱いですが、不可能ではないという結論が出たので伊勢神宮に行ってみることに決定しました。

バイク一人旅の準備

気軽なバイク一人旅ですから着替えは最小限にします。なんなら旅先で買ってもいいし。学生時代に「18きっぷ」で貧乏旅行した経験が活かされます。

デジタルカメラもカバンに入れたし、保険証も持った。最も重要なのはスマホのバッテリーです。ノープランの旅とはいいながら、臨機応変に調べながら進まなければなりません。全国地図なんぞ持っていませんから、愛用のiPadminiとスマホのGPSナビゲーションが命綱となります。ホテル探しなどの情報収集にもスマホは使います。なので電源だけは維持したいと思います。

そんなわけでACアダプタだけでなく、スマホ用充電バッテリーをカバンに入れます。スマホは地図アプリなどでGPS使うとバッテリーの消耗が激しいですからモバイルバッテリーはマジ必需品です。↓を事前に購入しておきました。

いざ、伊勢神宮への一人旅出発!

都内某所からスタート

午前10時、荷物を詰め込み、都内某所から出発です。新しい愛車、ホンダリード125には座席の下にヘルメットが2つ入る収納スペースがありますので、ボストンバックもちゃんと入りました。

バイク一人旅のスタート地点

バイクに乗り込んだらトリップメーターをリセットします。買ったばかりのバイクに無茶させますので、おかしなガソリンの減り方をしていないかチェックするのにも距離計算ができるようにしておきます。このあと、トリップメーターの進み具合を報告させて頂きますね。

バイクのトリップメーター

まずは都内中心部から甲州街道を八王子方面へひたすら走りました。以前乗っていた50ccの原付とは違って、この125ccは加速もよく、また自由に任意の車線を流れに沿って走れるのが自分的にはかなりいい感じです。

50ccの原付バイクは、法令的に走行車線の一番左側を走らなければなりませんし、時速30km以下で走らないとすぐスピード違反で捕まるからです。

ところが125ccの原付二種バイクならそんな制限はありません。お巡りさんはノルマが厳しくなると原付バイクを中心に片っ端からパクりまくっているのがアタマに来てました。

へーいお巡りさん見てるー??? 50ccみたいに簡単にはパクれないだろ?

って気分です。

ですが1時間もしないうちに30度を超す炎天下で顔やら腕がヒリヒリしてきました。見てみると腕が変色してきている…これは日焼けですね。やべえ、こりゃ身体が持たねえとコンビニでサンオイルを購入して塗り塗り。厚木あたりまで来ました。

バイク焼けしないように日焼け止めを購入

季節や気温に関係なく、バイクでの長時間ドライブには日焼け止めが必須ですな。コンビニで買うと定価で高いので、事前にドラッグストアやネットで買っておきましょう。

有料道路で一人大反省会(原付二種で有料道路は走れるのか)

まだまだ冒頭ですが、違法行為をしちゃいました。こんなことしちゃダメですよって意味でご理解下さい。

早い話、125CCなのに有料道路走っちゃったって話です。

その出来事の直前、八王子から有料道路に乗って、原付料金30円を払いました(あとからこれが「八王子バイパス」であることを知りました)。

ここで私は思ったのです。「高速道路は原付(125CCであっても)は走れないが、有料道路は走れる(それも激安で)」と。

実際にはそんなことはないのですが、その感覚でGooglemapに従って西厚木のあたりで有料道路に乗りました。

信号がないって素晴らしい!ルンルン気分で走って料金所に到着しました。「300円です」って言われてハイって渡しましたが、あれ?さっきの有料道路と違って料金表に原付料金がありません。

心配になり係員さんに「あの、、このバイクで走って大丈夫なんすよね50ccじゃないし」って聞いたら絶句されました。「えー原付なんですか?あ、ほんとだ」と。。

もうお分かりでしょうか。125CCであっても原付は走っちゃいけない有料道路だったんです(厚木小田原有料道路だった)。というか、あとで分かりましたが原付が走れる有料道路は非常に稀有なんですね。中型免許持ってても乗ってるバイクが125cc以下だとほぼダメなんです。

結局、NEXCO中部経由でお巡りさんの承諾をいただき、高速道路でよく走ってるあの黄色いランドクルーザーに誘導してもらって次の出口で降ろされました。どんな罪状か、やっぱキップ切られるんかいな、、とドキドキしてましたがお咎めなしでした。本来なら2点減点&罰金5000円です。

自動車専用道路は走れない

みなさんも「小さいバイクが走れない」という道路標識が本当に入り口直前にならないとなかったり、街路樹で隠れていたりすることがありますので本当に注意が必要です。

原付バイクで箱根まで来ました

なんとか気を取り直して西に向かいます。同じ失敗を繰り返さないようGooglemapで有料道路を使わない設定でリルートしました。

以前働いていた会社の社員旅行や合宿で乗り降りしたことのある箱根湯本を経由。恥ずかしいので顔は少しだけ。

バイクで箱根湯本に到着

ずっとROMってたFacebookへ初めて写真投稿するなど、エレガントにホリデートラベルをエンジョイしていたらすでに道を一本ミステイクしていたことが判明。

地図を拡大するとこの先でなんとかなりそうなので適当に走っていたら完全なる山道に突入しちゃいました。アホみたいに荒れた山路をウネウネしてどんどん標高が上がってきます。おおいここどこなんだよ。

箱根の山道は地図を見たくても停車できるような道幅もなく、ひたすら走っているうちに正規ルートである国道一号線に復帰。一時はどうなるかと思いました。

山路が終わり下り坂が続く先には海が見えてきました。すっかり気分は「水曜どうでしょう」です。「新しい〜世界が…♪」と脳内では樋口なんちゃらの歌が流れて気分は上々ですが、名古屋まで二百数十kmとの標識にまた愕然とします。まだまだ遠いんだぜ?

小田原城近くを超えたあたりでトリップメーターが100kmを過ぎ、もともと満タンでなかったため最初の給油をしました。ここまでで3時間位走りましたが、GoogleMAPには目的地まであと8時間半とあります。。。をい、大丈夫なんかこれ。

箱根峠を越えて芦ノ湖へ

国道一号線をそのまま走っていると芦ノ湖に。給水のため一度降りて写真撮ってみたりしましたが時間もないのですぐ乗車。まったりしてる時間はありません。

バイクで芦ノ湖まで来た

芦ノ湖の遊覧船も乗ってみたかったな。

芦ノ湖の遊覧船

このへんからまた私のバイク(125CC以下の小型バイク)が走れないバイパス道路が増えてきます。差別過ぎる。。。いいですよ一般道を走りますよ。もー一般道はうねうねと信号も多くてたるいわ。。

一人旅、はじめての食事は…

出発して7時間を超えました。17時過ぎ、静岡のあたりの宇津ノ谷峠の道の駅で今日初めての食事です。

道の駅「宇津ノ谷」に到着

さあ何を食べようか。普通の人なら静岡名物ということで静岡おでんあたりを召し上がるのでしょうか。でも私は米が食べたかった。なんの変哲もない親子丼を注文しました。見た目もお味も普通においしかったです。

バイク一人旅の道の駅での休憩

まだ本日予定の半分しか走ってない

静岡県内でトリップメーターは207km。この先の、目的地の距離の目安としてた名古屋まで163kmとの標識に、ようやく半分超えたんだなぁと実感。ですがこの時点で7時間走ってまして。1時間平均30km近く進んでるのでまあ順調としましょう。

二回目の給油したらトリップメーターは291kmでした。約4リッターの給油で、前回の給油からの距離は190kmのため1リッターあたり50km弱走ってることになります。燃費良すぎです。ハイブリッドカープリウスにも圧勝です。カタログスペックに近い燃費に一人喜ぶ私でした。しっかし、このバイクも昨日買って、翌日にはこんな酷使されるとは思わなかったろうな。。

静岡県を走行中、さすがに疲れてきました。この頃には私の鍛え上げられた右手が破壊されつつあり、かといって力を抜くと轍に吹っ飛ばされそうになり結構涙目状態でした。。つーか静岡って無駄に広いんだな。まじで軍手でもいいから手袋を持って行けばよかった。

天気はいいけど風強いし。もし腱鞘炎になったら帰れないのかしらどうなるのかしら?後先考えずこんな旅行を実行した自分を愛おしくさえ思いました。あまり遅くなると泊まるところがなくなる危険から、本日の停泊地を愛知県の豊橋に設定。あと少しです。

 

初日の宿泊地、愛知県豊橋に到着

出発から約10時間経ち、20時過ぎに愛知県豊橋駅前に到着しました。昼飯休憩以外はほぼ休まず320kmをほとんど走りっ放しでクタクタです。もうすっかり夜です。暗くてランドマークもあったもんじゃないので、銀行の前で証拠写真をパシャリ。

バイク一人旅、豊橋到着

バイク一人旅のホテル選びin愛知県豊橋

ここからノープラン旅行の醍醐味であるホテル選びです。お分かりいただけますでしょうか、この行き当たりばったりなサバイバル感。普通は旅行宿泊サイトや口コミサイトを参考に事前にホテル予約をするのでしょうが、ノープランツーリングなので到着地に着いてから安くて良いホテルを探すわけです。一人旅なので自分だけが納得できればいいのがスゴイ楽です。

ホテルを決める前に、豊橋駅の周辺をぐるぐる回って飲食店の配置を確認します。晩ご飯を食べたら極力歩かずにホテルに戻りたいからです。豊橋駅周辺は、道路が碁盤の目のように整備されているのはいいのですが、一方通行が多すぎで無駄にぐるぐるぐるぐる。

町の様子を見つつ、愛用のiPadminiでホテル情報も調べます。ただしネットで調べても有名ホテルやネット広告にお金をかけているホテルがどうしても検索上位に出てきてしまいますので、あくまで参考程度とします。

飲食店の希望としては、名物料理じゃなくていいけど、せっかくだから全国チェーン店は避けたい。キャバとか怪しい店も少しありましたがまったく興味ありません(確信)。ビールの旨そうな店がそれでいい。できればコンビニも近くにあればなあなんて小一時間さまよいました。

なかなか飲食店は決まりませんでしたが、疲れて判断力が低下してきました。もう先にホテル決めちゃおう。旅行サイトには載ってませんが、駅近くのアーケード街にもほど近い「シティーホテル茅野家」に決定しました。理由は安そうだからです。

バイク一人旅のホテル

このホテルは、残念ながら見た目がまんまラブ○テルですが、入口にJTBのマークがあって観光ホテル成分を醸し出しているので少し安心しておきます。ホテルのフロントでオーナーと思わしきオッサンに話しかけてみます。

わたし 「すみません~今日泊まれるお部屋ありますか?一人なんですけど」
オッサン「安い部屋と高い部屋がありますが?」
わたし 「安い部屋をお願いします」
オッサン「まったく。。。みんな安い部屋に泊まりたがるんだよな。。。」
わたし 「」
オッサン「あい、じゃあこれ書いてね」

そのあともちょいちょいフロントのおっさんがアンニュイにウザい(失礼)ですが、新宿のションベン横町で鍛錬した私にはどうってことありません。交渉の末、素泊まり4300円の安さと立地に即決しました。もちろんバイク駐車場代もコミです。

ホテルの部屋の作りは古いですが、清掃は充分されており至って普通でした。

バイク一人旅のホテル

電話機がダイヤル式なのがシブいです。

バイク一人旅のホテル

バイク一人旅初日のディナーなんだぜ?

バイクを駐車場に置いたらディナーです。晩御飯は、豊橋駅前のアーケード街にあるアトランティカというバーに決定。決め手は看板に書かれていたハイネケンの生ビールです。これが乾いた喉に最高に美味かったです。

バイク一人旅、豊橋アトランティカ

店の雰囲気はというと、HUBのようなブリティッシュパブでいい感じです。ルールも同じくキャッシュオン(注文したその場でお金を払う)。外国人もちらほらいました。ビールもうまかったけど、汗をかいていましたからソルティドッグがめちゃめちゃ美味しくお代わり。

バイク一人旅の後のビール

愛知県民のグルメ情報をゲット「伊良湖岬の大あさり」

ほろ酔いになった頃、お店の人から話しかけられて「明日伊勢神宮に行くんです~フェリーにも乗るんです~」なんて話をしました。

そしたら「道中にある伊良湖岬の大あさりが美味しいよ」との情報をゲットしました。わたし魚介類アレルギーなんだけど、、、貝とか食べると喉がかゆくなっちゃうんだけど?と思いながら、地元民の情報は大切にしなきゃと行くべしと心に決めて早めに寝ることにしました。

こうしてバイクひとり旅の初日が平和に終了しました。しかし、次の日には衝撃の出来事が待っていました・・・

次のページ:→原付バイクで東京から伊勢神宮まで一人旅をしてみた「二日目」(2/4)へ続く

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