ソニーウォークマンNW-ZX707がハイレゾ動画プレーヤーとして動画サブスクを楽しめるのでやってみた

ソニーの新ウォークマンNW-ZX707は、普通の人でも手が届くハイクラスなデジタルオーディオプレーヤー(DAP)として、発売からずっと売上げチャートトップを維持しています。とにかく売れてます。

今回、ちょっとお出かけをする機会があったので、NW-ZX707でAmazonプライムビデオなどの動画をハイレゾ級の高音質で楽しんでみました。つまりモバイル動画プレーヤーとしての使い方をしてみました。

そもそも、私がNW-A300シリーズではなくNW-ZX707を買ったのは、外出先でも高音質で動画を楽しみたいと思ったからでもありました。だって707の方が画面大きいでしょ?

目次

新ウォークマンNW-ZX707のDSEE Ultimateなら、動画の音声もハイレゾ化で高音質に

ソニーの新ウォークマンNW-ZX707は、ハイエンド機種(20〜40万円)の技術を惜しみなく使ったハイクラスDAPとして、しつこいようですがスゴく売れてます。

そして本当に音が良いというのは先日ご紹介した記事のとおりでした。

あわせて読みたい
Android搭載のソニーウォークマンNW-ZX707を買ったのでレビューするよ 2023年1月に発売となったウォークマンの最新機種NW-ZX707を購入しました。同時発売されたNW-A300シリーズの上位機種となり、お値段はそれなりにしたのですが少し使って...

NW-ZX707の最大の特徴・メリットといっていいのが、配信サービスを含む全ての音源データをハイレゾ級で再生できるDSEE Ultimate機能だと思います(異論は多少認める)。天邪鬼で今までAndroidウォークマンを買わなかった私が、NW-ZX707の購入に踏み切った最大の理由がコレです。

DSEE Ultimateについては公式サイトで次のように解説されています。※抜粋引用

膨大な楽曲データを学習しているAI(人工知能)技術により、リアルタイムに楽曲の情景を分析し、最適にハイレゾ級(*2)高音質にアップスケーリングする「DSEE Ultimate」を搭載。ビットを拡張しサンプリング周波数を高め、最大192kHz/32bit相当まで拡張。AI技術を用いることで曲を自動で判別、微細な音の再現性を向上。またAIアルゴリズムの進化により、CD音質相当音源(44.1kHzおよび48kHz/16bit)のアップスケーリング性能も高めています。有線接続時やW.ミュージックアプリ使用時に加え、ワイヤレス接続時、ストリーミングサービス使用時にも対応。あらゆる音源を微細音を再現したハイレゾ級(*2)高音質で楽しむことができます。

※DSEEとは、mp3など44.1KHz/16bit未満の圧縮楽曲データをCD音質相当へ補完・変換し、またCD音質をハイレゾ音質へアップコンバートする機能。ウォークマンだけでなくソニーのスマホ「Xperia」にも搭載しているが、年々進化している。NW-ZX707とNW-A300シリーズのDSEE Ultimateが最新系となる。

※当記事でいう「CD音質」は、CDと同じサンプリング44.1KHz/16bitを指します。話がややこしくなるので不可逆圧縮・可逆圧縮音源をあえて区別していません。

実は、前機種であるNW-ZX507までは、専用プレイヤーアプリ「W.ミュージック」での有線接続時しかDSEEに対応していなかったのです。

言い換えれば、以前のウォークマンは、CDなどからリッピングしたり音楽販売サイトからダウンロードしたCD音質データを高音質化することはできたけど、AppleミュージックやAmazonミュージックのスタンダード音質(CD音質)は高音質化できなかったということです。

ところがDSEE Ultimateでは全ての音源に対応した。それも有線接続では最大192kHz/32bitまで拡張、Bluetooth無線接続(LDAC)では最大96kHz/24bitで再生可能という無敵っぷり。

ね、NW-ZX707とNW-A300シリーズってスゴいでしょ?ということはですよ。NW-ZX707ならYouTubeやAmazonプライムビデオ、Netflixなども高音質化できるということなんです。

さらにNW-ZX707の画面サイズは5インチで、iPhone8やiPhoneSE3の4.7インチより大きく、また前世代機種であるNW-ZX507の3.6インチよりはだいぶ大きい。かつNW-ZX707とNW-A300シリーズはAndroid12を搭載。中華スマホのようにGoogle Playがまともに使えないなんてことはなく、AmazonプライムビデオだってTVerだって普通に使える。

これはNW-ZX707はDAPとしてだけでなく、高音質な動画プレーヤーとして使わないともったいない

前置きが長くなりましたが、つまりはYouTubeやAmazonプライムビデオ、Netflixなどの動画配信サービスがDSEE Ultimateで高音質化できるか試してみたよ。

動画配信サービスのミュージックビデオやアニメも本当に音が良くなるのか試してみた

Amazonプライムビデオ、Netflixでは一部を除いてCD音質にて配信されています。YouTubeもYouTubeミュージックをはじめCD音質が増えてきました。

NW-ZX707とNW-A300シリーズに搭載する機能「DSEE Ultimate」で動画配信サービスも本当に音が良くなるのでしょうか。NW-ZX707で試したいと思います。

まずはAmazonプライムビデオです。NW-ZX707にアプリを入れてログインすると普通にAmazonプライムビデオを起動できました。

Amazonプライムビデオには音質設定がありません。代わりに「ストリーミング品質」の設定がありますので「最高画質」に設定をしておきます。詳しくは調べ切れていませんが、ストリーミング品質を下げると音質も下がると考えたからです。

そして再生ソースとして、ミュージックビデオを適当に検索して試しました。昔と違ってライブなどのミュージックビデオが増えましたな。

とりあえずパフュームの「Perfume LIVE 2021[polygon wage]」をDSEE Ultimateナシで視聴してみます。ぶっちゃけ、この作品がCD音質かどうかは表示されているものではないので、耳が頼りですが。

ほお。全然すばらしい。NW-ZX707の持ち味である、音場の広さと定位の良さ、芯とコシがあってキレの良いサウンドがライブビデオにもどハマりしているのが分かります。スマホでライブビデオを視聴したことはありますが、プレイヤーが違うとこんなに音が良くなるのね。これはどんどん動画を観たくなる。

NW-ZX707の画面は、解像度は1280×720となりますがサイズが5インチということもあり、解像度不足は特に感じません。ディスプレイは高音質化のためか、あえて有機ELではなく液晶パネルを使用していますが、発色がとても良いので映りは良く感じます。

画面サイズについても、私もいい歳なのであまり小さい画面は厳しいのですがこれなら及第点を出せます。繰り返しになりますがちょっと前のiPhoneより画面が大きいわけですからね。

次にDSEE Ultimateアリで視聴してみます。DSEE Ultimateの設定オンオフはNW-ZX707のトップ画面にある設定アプリから行います。後述する「ハイレゾストリーミング」設定のように再起動は必要ありません。

あら、また良くなった。これはDSEE Ultimateアリにした方が全然好き。

DSEE Ultimateナシと音質を比べると、音圧というかコシが細くなった印象を一瞬持ちますが、それ以上に緻密で繊細になり、音のカドが取れたことで音像が締まり「自然さ」が増すのです。

その一方で中高音以上の伸びが艶やかになり、中低音以下は相変わらず芯のあるしっかりした音。とにかく音の情報量が増える感覚を覚えます。個人的な感想ですが、これは間違いない。

次にアニメで試してみたいと思います。執筆時点ではプライム会員が無料で観れる「銀河英雄伝説」です。レジェンド級の声優がどこかしこに出演している、別名「銀河声優伝説」とも言われています。

古い作品ではありますが、こちらもDSEE Ultimateアリにすると立体感が増し、もともと素晴らしいクラシックのBGMや効果音などがより劇場的に感じられます。

洋画や邦画、アクション映画なども視聴したかったのですが時間の都合でここまで。NW-ZX707の動画配信サービスでの実力も十分分かったのでまた試してみたいと思います。

まとめ

NW-ZX707とNW-A300シリーズに搭載のDSEE Ultimateは、DSEEの最新版であり、最大192kHz/32bit相当(無線はLDACで最大96kHz/24bit)へアップスケーリングする、いわゆる「ハイレゾ化」機能とも言えます。

また、NW-ZX707とNW-A300シリーズに搭載のDSEE Ultimateは、ウォークマン史上初となる全音源対応となりました。これにより専用プレイヤーアプリだけでなく、音楽サブスクや動画配信サービスなどのストリーミングサービス全般にも使えるようになりました。

実際に、手元のNW-ZX707で、AmazonプライムビデオのライブビデオとアニメをDSEE Ultimateのアリナシで視聴してみました。その結果、DSEE Ultimateアリの方が高音質になることを確認できました。

また、音質だけでなく画質についても、NW-ZX707の画面は5インチサイズと大きなものではありませんが、外出先での視聴に耐えうるどころか予想よりも見やすく精細で発色良く、特に不満はありませんでした。

つまり、”高音質なモバイル動画プレイヤーが爆誕”という結果でした。

今回はAmazonプライムビデオだけでしたが、YouTubeやNetflixなども高音質化できるということと思いますので、別の機会に試してご紹介したいと思います。好きなアーティストのライブビデオや好きな映画・アニメをハイレゾ化した高音質で楽しめる。ほんと、いい時代ですな(遠い目

それでは本日ご紹介したアイテムを振り返ります。今回の主役となる新ウォークマンNW-ZX707がこちらです。

「画面がもう少し小さくても構わない」「ワイヤレスBluetoothイヤホンを使うから、DAPの内蔵DACや内蔵アンプはあまり気にしない」ということなら、リーズナブルなNW-A306/307でも十分オススメです。LDAC接続なら96KHz/24bitでイケますからね。

映画やアニメを観まくる人はNetflixがオススメですが、たまに観るレベルの方ならAmazonプライムビデオがコスパ良し。オマケでAmazonミュージックも付いてきます。私は両方加入しています。

最後に、当記事の作成にあたって動画作品の映り込んだ写真を使用していますが、これは実用イメージを伝えることによる公益を主目的としたものとなります。著作権者の権利を侵害する目的ではございませんので御了承下さい。差し支えあればお手数ですがお問い合わせ頂ければと思います。

以上、最後までご覧くださりありがとうございました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次